エマーソン・フィッティパルディが、今週末のF1最終戦でマクラーレンのどちらのドライバーがタイトルを獲得するのか、予想するのは難しいとしながらも、どちらかといえばアロンソが有利との見解を述べた。
フィッティパルディは、たしかにキミ・ライコネンにもタイトルの可能性は残っているが、よほどの運がない限り、ルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソからタイトルを奪取することは難しいだろうと述べた。また、マクラーレンのふたりのドライバーのうちどちらがチャンピオンになるかを予想するのは、かなり難しいとも語っている。
しかし、モンジュイック・パークでのF1ヒストリックデモンストレーションにおいて、スペインのマルカ紙のインタビューに答えたフィッティパルディは、アロンソの方がタイトル争いやそのプレッシャーとの戦いを経験しているため、最終的にはアロンソ有利との考えを表した。
フィッティパルディは、スペインの新聞に向けたリップサービスではないと断った上で、ハミルトンが中国GPでリタイアしたおかげで有利な状況を手に入れたアロンソは、F1での経験を利用してブラジルでハミルトンとの4ポイント差を引っくり返すだろうと語った。
「理論的に見れば、フェルナンドの方が経験に勝っている。2度ワールドチャンピオンになった男だ」とフィッティパルディ。
「これまでに数々のプレッシャーを乗り越えてきた。2005年のイモラでのレースでは、(ミハエル)シューマッハーの前で、1度のミスも犯すことなく、かなりのプレッシャーのなか周回を重ねた。アロンソの方がハミルトンよりタイトルの可能性が高いだろうね。ハミルトンには才能があるが、経験が浅い。キミに関しては、よほどの運がない限り無理だろう。マクラーレンのドライバーがふたりとも自分より下の順位で終わる必要があるのだからね」
アロンソ有利という見解のフィッティパルディであるが、マクラーレンのどちらのドライバーにもタイトルを獲得できるだけの理由があるという。
「ハミルトンはF1の歴史において前例のない出来事を引き起こしている。新人としては信じられないほど素晴らしい。どちらを選ぶかは難しいね。フェルナンドは才能あふれるドライバーであり、タイトルにふさわしい。ハミルトンも、新人ながら、タイトルにふさわしい男だ。彼はまるで10年もF1でドライブしているかのようだ。とても感銘を受けている。彼はとても稀なケースだ」
フィッティパルディは、物議を醸してきた論争やアロンソの性格については触れず、彼がフェラーリに入っていれば、きっとチャンピオンを決めていただろうと述べた。
「(ミハエル)シューマッハーの引退によって失われたものを、フェルナンドは埋めることができる男だ。ミハエルは加入して以来大幅にマシンを改善した。アロンソなら全く同じことができる。私の見るところ、シューマッハーが引退したことで、フェラーリは下降気味になっているようだ。でもフェルナンドが加入していれば、ベストのマシンを作り上げる助けになっていただろうね」