ルノーF1チームのエンジン担当 副マネージングディレクターであるロブ・ホワイトは、2007年シーズンにレッドブル・レーシングに対してカスタマーエンジンを供給するという決定は、フォーミュラ・ワンに新たに導入されるレギュレーションを見据えれば、ルノーにとっていいことであると語った。
F1は、エンジン開発の凍結という新ルールを導入する。それによって各チームは新シーズンに向けて新エンジンを設計することができなくなり、2006年型エンジンを2007年の規定に合致するようモディファイして使用する。今回のレッドブルへのエンジン提供契約は、こういった新規定の導入を背景に執り行われた。
ホワイトは、新規定導入により技術スタッフが開発作業を制限されることを受け、カスタマーチームを加えることは、来る年に向けて恩恵をもたらすだろうと語る。
「ルノーにとってもビリーのテクニカルスタッフにとっても非常に良いことだ」とホワイト。
「第一に、優れたチームとの協力関係の中で、ルノーのF1における存在を強化できるということ。第二に、新レギュレーションによりエンジン開発活動が制限されるという影響があるが、それを埋め合わせることができる」
「この契約は、サーキットにおける我々のサポート運営の形にも影響を与えることになるのは明らかだ。我々はすべてのレースにおいて2基ではなく4基のエンジンを準備する必要があるのだからね。どのように変更に対応していくかについては間もなくまとまることになるだろう。2007年の1月からはエンジン供給の契約が始まるからそれに間に合わせないとね」
「ビリーのチームスタッフは、複数のチームにエンジンを供給した経験がある。我々の核となるスキル同様、その経験がルノーのF1における伝統を形作っている。過去に我々の供給したカスタマーエンジンは80のグランプリで勝利を飾っているのだ」
「レッドブルは、ワークスチームと同じスペックのユニットを使用することになる。また我々は、シーズン前の準備作業において、それによる利点をうまく利用していく。コース上のテストデータは、これまでの倍の量を得られることになる」