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「フェラーリは“グッドルーザー”だった」とジャン・トッド

2005年12月10日

 過去数年、ミハエル・シューマッハーをはじめとするフェラーリチームは、冬になると表彰式や内輪の祝賀会などに明け暮れていた。タイトルを獲得した後とあって、11月と12月はシーズンの“ウイニングラン”と化していたのである。
 しかし今年は少し様子が違っている。スクーデリアにとっての2005年シーズンは、オフにお祭り騒ぎができるようなものではなかったのだ。コンストラクターズ選手権もドライバーズ選手権(ミハエル・シューマッハー)も3位に終わったが、これすら幸運だったと言えるかもしれない。アメリカGPでミシュランユーザーチームが出走を取りやめたおかげで、フェラーリが今年唯一の優勝を飾り、大量得点を挙げられたというのが大きいからだ。このレースがなければ、ランキング3位も危うかったかもしれない。
 そのことを誰よりもよく分かっているのは、チームのパフォーマンス低下の責任を問われる立場にあるジャン・トッドだろう。彼はどんな時でも物事を楽観視することのない性格なので、記録的な成功を収めている時でも、いつかはそれが終わりを迎えるということを承知していた。彼は、次の手を打つべく全く新しいシナリオを用意しなければならなくなることも分かっていたはずだ。チームは現在、彼のリーダーシップの下で、2006年に復活を遂げるべく、立て直しを図っている。しかし、彼らに痛みを与えた今年の記憶はいまだに薄らいではいないだろう。

「私たちは普通の人間の集まりであり、パートナーも人間だ」とトッド。「ここまで成功を収めてきたが、私は決して手放しで喜びはしなかった。2、3年続けばいいなという感じだったね。なぜなら、勝っている時にも、次のレースには負けるかもしれないと、いつも思っていたからだ。うまくいかなかった時よりも、むしろ勝った時にいつも驚きを覚えたものだ」
「だから、私自身としては、厳しいシーズンの訪れに対する準備は十分にできていた。これほど厳しい状況になるとは思っていなかったがね。とはいえ、我々より上位には2チームしかおらず、その他のチームには勝ったわけだ。誤解してもらっては困るのだが、私は今年の状況に満足しているわけではないし、それはミハエルも同じはずだ。彼は不満を持っているだろうし、こういう状況にいることが不本意なはずだが、受け入れてはいる」


 2005年の最悪の時期にあっても、チームの誰もが、このチームが過去に素晴らしい実績を挙げたことを忘れてはおらず、それゆえ再び復活の時が来るであろうと考えていた。
「ミハエルは非常に頭の切れる男だ。勝つことを知っているレーサーだ。グリッドの1列目につけなければ不満だろうし、リザルトのトップに名前が載らなければ不本意に思うだろう。彼も、我々も、この数年自分たちがどんな成果を挙げてきたのか分かっている。私がフェラーリに加入してからチームは80勝を挙げた。2位はウイリアムズの48勝で、3位はマクラーレンの45勝、4位はベネトンとルノーを合わせた31勝だ。つまり、私たちが優秀であるのは間違いないということだ。2位のチームと32勝もの大差をつけているのだからね。ミハエルについても同じことが言える。彼はフェラーリで65勝を挙げ、キャリアを通して84回勝っている」
「今年の状況は不愉快であり、辛く、不本意なものだ。しかし、いい時期にも遅かれ早かれ終わりが来るのは仕方のないことなんだ。こういうことは繰り返すものだからね。そうならなければいいと思っていたけれど、この時が来てしまった。でも、我々は“グッドルーザー”だったと思う。見事に戦って負けた」

 2005年のレギュレーションではタイヤを長持ちさせることが求められたが、ブリヂストンは十分に対応できず、これがフェラーリの不振の一番の要因であるとの考え方が一般的だ。しかし、フェラーリとブリヂストンはこれまで共生関係を結び、協力関係を大事にしてきたのであり、フェラーリに全く非がないとはいえないだろう。
「我々が、新ルール導入により、他チームよりも大きな打撃を受けてしまったのは間違いない。別に言い訳をするつもりはなく、理由を述べているだけだ。過去数年の我々のように、圧倒的な優位に立っているチームの方が、安定した状況にいてそこからインプルーブしていけるようなチームよりも、変化があったときには大きな影響を受けやすい。そういうわけで、我々は規則変更により大きな打撃を受けてしまったのだ」
「すべてタイヤのせいにするのはフェアではないと思う。ブリヂストンと我々のチームは素晴らしい関係を保ってきており、過去何年にもわたって、彼らのおかげで多くの勝利を挙げてきた。今年彼らは最高のタイヤを提供できなかったわけだが、それがどの程度影響したのかを判断するのは非常に難しい。比較対象が、ジョーダンとミナルディだからね」




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