パナソニック・トヨタ・レーシングは、１２月７日（水）からスペイン・ヘレスサーキットで行われているＦ１ヘレス合同テストに参加している。今回の合同テストには、ライアン・ブリスコがテストドライバーとして、今年初めて、Ｆ１カーのコクピットへと戻ることになった。２００４年シーズンのレギュラーテストドライバーであったライアン・ブリスコは、体調を崩したオリビエ・パニスに代わり、急遽テストに加わった。ライアン・ブリスコは、今年９月、アメリカのＩＲＬシリーズ参戦中に見舞われた、シカゴでの激しいアクシデント以来となるレーシングカーのドライブとなったが、特に悪影響なども見られず、８０周近くを走破した。ラルフ・シューマッハーは午前中、着実に新型“TF106”のテストを行い、先週バルセロナで行われたテストに引き続き、良いスタートを切った。しかし、昼食後の走行で、背中に若干の不調を訴えたため、大事を取り、チームはこの日のテストを早めに終了することを決定した。明日は、ヤルノ・トゥルーリがライアン・ブリスコとテストを継続する予定。

ラルフ・シューマッハー　：　ＴＦ１０６／０２
　ベストラップ：１分２０秒４５４　周回数：６５周　走行距離：２８７．８ｋｍ
「今日もバルセロナ同様に、新型“TF106”はとても好調で、バランスも良かった。予定されていた多くのテストを完了することは出来なかったが、午前中に、セットアップのための、有用ないくつかの選択肢を見出すことが出来た。また、エンジンのパフォーマンスやタイヤの感触も良かった。タイヤテストは、完遂出来なかったが、もし続行していれば、さらに良いアイデアが得られただろう。早い段階でテストを終了しなくてはならなくなったことは残念だ。とはいえ、これまでの新型車“TF106”の仕上がりには満足している」

ライアン・ブリスコ　：ＴＦ１０６／０１
ベストラップ：１分２１秒２１１　周回数：７８周　走行距離：３４５．４ｋｍ
「Ｆ３に乗った１日を別にすれば、今回のテストは、ＩＲＬでのアクシデント以来、最初のレーシングカーのドライブとなったが、本当に嬉しく思っている。今回のテストに参加することが伝えられたのはわずか２日前で、ちょっとした驚きの連絡であった。しかし、特に身体的な問題もなく約８０周を走り抜くことが出来、満足している。再びＦ１カーのコクピットに戻れたことは、非常に楽しい経験であり、他の何にも替えられない。私はテストチームのメンバー全員と、彼らの仕事ぶりをよく知っており、快適なテストを行うことが出来た。チームの力になれたことを嬉しく思うとともに、新型“TF106”の感触を楽しむことが出来た。かつての感触を取り戻すにはそれほど時間はかからず、タイヤの空気圧と温度に関するいくつかのテストを行った。終盤にエンジンのトラブルに見舞われたために、予定していたテストを完全に終えることは出来なかったが、大部分は終了しており、１日目の作業としては満足している」

マイク・ガスコイン　：　シャシー部門テクニカルディレクター
「今日はヘレスでのテスト初日としては生産的な１日となった。ライアン・ブリスコは基本のタイヤで走行し、昨年のアメリカでのレースからＦ１カーのドライブに体を慣らすべく、主にセットアップ作業に専念した。ラルフ・シューマッハーは“TF106”とそのバランスにかなり満足したようで、午前中は非常に競争力が高いように見えた。不運にも、彼はちょっとした背中の痛みに見舞われたため、チームはテストを早く終了させることを決断した。深刻な状況ではないが、彼が若干の不快感を訴えていたため、それ以上状態を悪化させないことを優先した。機械的なトラブルでは、１日の終了間際にライアン・ブリスコがエンジントラブルに見舞われたが、彼のエンジンは既にかなりの距離を走行しており、特別な問題ではない。全体的に、我々の新しいパッケージの第一印象は良い状態のまま推移している」

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