パナソニック・トヨタレーシングのヤルノ・トゥルーリは、今週末のシーズン開幕戦オーストラリアGPで彼らのチームがポイントを記録するのは十分に可能だと考えている。ただし、それはもし彼らが‘幸運に恵まれれば’ならという条件付きだ。
また、彼はレースを通じて1セットしか使えないという新しいタイヤルールによって、間違いなくレースが面白くなるだろうとも述べた。
「長い休みの後でシーズン最初のレースに向かうのはいいものだ。その意味でオーストラリアGPは特別なイベントのひとつだよ」とトゥルーリ。「これがまったく新しいシーズンの新たな幕開けであることは間違いないから、いったいみんながどのくらいのパフォーマンスを見せるのか興味深いところだね。イベント全体の雰囲気も素晴らしい。ドライバーの多くは時差に慣れるために早めに現地に入るけど、メルボルンは屋外でトレーニングをするにはとてもいいところだ」
「僕はこのサーキットでのドライビングをいつも楽しみにしている。特にターン11と12の高速シケインが好きだよ。ただ、このコースはいつも路面がすごくダーティーだ。今年は新しいルールに合わせて長距離を走れるようにタイヤが変わっているから、ここの路面が新しいタイヤにどんな影響を及ぼすかという点に関心を持っている」
「おそらくドライバーにとって状況は難しい方向に変わるだろうね」
今週末チームが期待できる成績について、トゥルーリはきわめて楽観的だ。
「ウインターテストで相当な距離を走り込んできた。僕自身も準備は万全だと感じている。車の信頼性は高そうだし、僕らは正しい方向へ向かっていると思う。チーム全体が全力を尽くして努力している。もし僕らが幸運に恵まれればポイント獲得も可能だろう」
チームメイトのラルフ・シューマッハーも、オーストラリアGPは彼にとって‘特別な’意味を持つイベントだと述べている。昨年までの6年間をウイリアムズで過ごしたラルフにとって、これがトヨタでのレースデビューになるからだ。
やや後味の悪い形でウイリアムズを離れた彼は、トヨタで心機一転して再出発し、フェラーリを常勝チームに変えた兄ミハエルと同じことをやりとげたいと考えている。
「シーズンの開幕はいつでもエキサイティングなものだ」とラルフ。「未知の要素がたくさんあって、結局は週末を通して技術的なトラブルが多いか少ないかが勝敗を分けることになる」
「僕は毎年この国を訪問すること自体を楽しんでいるし、それもオーストラリアGPが素晴らしいイベントと言われる理由のひとつだと思う。特に今年は、僕にとってトヨタでのデビューレースだから、いつも以上に特別なイベントだね」
「僕らはかなりの量のテストをこなしてきた。開幕に向けての準備は十分に整っていると思う」
「今の時点での目標はしっかりポイント圏内でフィニッシュすることで、それを狙って行かなければならないと思う。ただ、他のチームと比べて自分たちがどのくらいの位置にいるのかは、フタを開けて見ないと分からない」
「実際にコースに出てみるまでは、どのチームも自分たちの本当の相対的な競争力は分からないんだ」