カナダの映画会社カプリ・フィルムは、映画『ビルヌーブ』を製作するべく、ディレクターと脚本家と契約したことを発表した。
この映画は、ジェラルド・ドナルドソン原作のベストセラーで、ジル・ビルヌーブの伝記、『ジル・ヴィルヌーヴ ―流れ星の伝説』(原題“Villeneuve、 The Life of The Legendary Racing Driver”)に基づいたもので、2006年から製作がスタートする。監督はクリスチャン・デュゲイで、脚本はエミー賞の受賞経験のあるマルコム・クラークが手がける。さらにバズ・ラーマン製作・監督の“ロミオ&ジュリエット”に参加したガブリエラ・マルティネリが製作を担当する。
この映画は、ジル・ビルヌーブの死から15年後から始まる。1997年最終戦ヘレスで、ジャック・ビルヌーブが初の世界タイトル獲得に向けて戦う準備をしているシーンだ。その時、時間が止まり、映画はジルの物語へと進んでいく。ジルは、その技能と勇敢さで、グランプリ・レーシング界の理想的なドライバーの象徴であると言われたレーシングドライバーだ。
「我々は全員、レースを題材にした映画を作る難しさを認識している」とマルティネリは語る。「しかし、この映画を際立たせるのは、父と子の素晴らしきヒューマン・ドラマのストーリーだ。ジルの成し遂げたことは偉大だ。だが、彼の息子であるジャックもそうだ。ビルヌーブ家の気質を引き継いでいる」
今シーズンからザウバー・チームでF1復帰を果たすジャック・ビルヌーブ。その彼は映画のコンサルタントを担当し、さらには映画のレースシーンに登場する予定だ。
「僕が父の残したものに対して何かを捧げられるならば、これ以上に素晴らしい方法はないね。よく知られたカナダの映画会社と、多作なカナダ人作家ジェラルド・ドナルドソンが協力し合い、映画が製作されるんだから」とビルヌーブ。「そういった全ての要素が、面白くて真実に基づいた映画に集約されるだろうね」