ミナルディのボス、ポール・ストッダートが、同チームのマシンがレギュレーション違反を問われ、3月3日〜6日に開催される今年の開幕戦、オーストラリアGPに出場できないかもしれないという報道を否定するとともに、「私たちのまともな考えは通るはずだ」とし、4月24日のサンマリノGPまでは昨年のPS04Bを走らせることができるという考えを示した。
ストッダートは、メルボルンのスポーツ・エンターテイメント・ネットワークに対し、2004年型のマシンは今年のレギュレーションに合っていないとするウェブ上の報道を否定するコメントを述べた。
ストッダートは、昨年型マシンがレギュレーションに抵触するかどうか尋ねられると、次のように語った。
「ウェブ上の報道はすべていい加減なものだ。だいたい、報道ほど単純な話ではない。要約するとこのようになる。昨年、FIAが安全上の問題から新しいレギュレーションを提示したが、F1各チームから支持を得られず、導入過程で手続き上無効とされ、各チームは2005年にどんなレギュレーションでレースが行なわれるのか分からないという状態に陥った。私はこう考えているが、かなりしっかりした弁護士からも支持を受けている。2004年のレギュレーションはまだ効力があるとね」
「従って、私たちは、いわゆる改良型を使うことに決め、莫大な金を使わないことを選んだ。ミナルディのようなチームには大金を使う余裕はないんだ。去年のマシンが合法的であるのなら、2005年のレギュレーションのもと、レースができると考えた。先に述べたように、弁護士からも2004年のレギュレーションはまだ効力があると言われているので、去年のマシンでメルボルン、マレーシア、バーレーンのレースに出ても違反ではないと考えている。2005年型のマシンはその後で導入するつもりだ」
ミナルディが昨年型のマシンを開幕戦で走らせることについて、これまで参加10チームのうち、1チームを除いて同意を受けている。フェラーリだけはいまもはっきりとした態度を表明していない。
一方、FIA会長のマックス・モズレーは、事前に全チームから合意を得られずに2004年型のマシンを走らせた場合、現行のレギュレーションに違反するため、マシンを差し押さえてトラックに出られなくする処置をせざるを得なくなるかもしれないという考えを示唆している。
ストッダートは、そのようなことにはならないだろうという考えと共に、次のようにコメントした。
「私たちのまともな意見が通ってほしいと考えている。しかし、F1では何が起こるか分からない。考えが通らなかったときのことを考えて、私たちは準備をしてきた。すでに準備は全て整っている。もし、私たちの考えが通らなかったら、抗議を提出した上でレースに出るつもりだ。万が一、サーキットでは抗議が受け入れられなかったら、ビクトリア最高裁判所に提訴するつもりでいる。私たちは、弁護士から法律上の支持を受けている。必要とあらば、そこへ出て行って差し止めの解除についてお伺いを立てるつもりだ。仲裁が入れば、私たちは必ず勝つと思っている。準備は十分整っている」