最新記事
- JRPA日本レース写真家協会が2024年モータース...
- ルーキーレース延期の理由のひとつはロジステ...
- ルノーの次世代F1パワーユニット救済を求める...
- 2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデス...
- F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグ...
- 【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】マルコの...
- シーズン後の新『F1ルーキーレース』、2024年...
- F1パワートレイン事情:ハミルトンがアゼルバ...
- 「いじめに遭い、本当につらい時期があった」...
- 苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ...
- 松田次生のF1目線:ドライバーに求められるセ...
- ルノーのF1エンジン供給終了の決断に、ビリー...
F1 Topic:ホンダPUのアップデートのチャンスを奪ったギヤボックストラブル
2017年6月24日
「エンジン、エンジン」と叫んで、フェルナンド・アロンソのマシンが白煙を上げながら止まった瞬間、長谷川祐介ホンダF1総責任者は「心臓が2回ぐらい止まりそうだった」とその時の胸中を語った。しかし、実際にはエンジンに問題はなく、原因はギヤボックスが壊れたためだった。
原因が分かり、これで一安心かと思いきや、長谷川総責任者は「まだ安心できない」と不安な表情を見せた。なぜか? 理由は、ギヤボックスが壊れて、駆動が抜けた瞬間、エンジンがオーバーレブしてしまったからだ。現在のエンジンはレギュレーションで回転数の上限が1万5000回転/分に制限されているため、それ以上は回らないようになっている。したがって、アロンソのエンジンも実際にはその範囲内だった。
しかし、緩やかに回転数が上がって1万5000回転に達するのと、いきなり1万5000回転に上がるのでは状況がまったく異なるという。エンジンがブロウしていないにもかかわらず、ホンダがスペック3の使用を土曜日以降断念し、アロンソのエンジンを再びスペック2に戻したのは、そのためだ。
長谷川総責任者の頭を悩ませたのは、それだけではない。このスペック3が今後、使用できない可能性も考えられるからだ。
もともと、金曜日に投入したスペック3は、土曜日以降使うかどうかは、金曜日を走行して、パフォーマンスを確認してから決めることになっていた。したがって、スペック3が土日に使えないこと自体は、ホンダにとってそれほどショックではない。
むしろ、金曜日に走行してみて、「パワーは明らかにデータ上でも良くなっていることは確認できた」(長谷川総責任者)ことは、今後に向けて明るい材料だ。
ダウンフォースレベルが違う状況だったので、単純な比較はできないが、フリー走行2回目の最高速ではストフェル・バンド―ンが最下位の311.8km/hだったのに対して、アロンソは13番手の速さとなる322.6km/hをマーク(トップはダニール・クビアトの330.4km/h)。ルノー、ハースの2台ずつよりも速かった。長谷川総責任者は「コンマ2秒ぐらいは速くなっていると思う」と語っていることから、およそ10馬力の性能向上はあったと考えられる。
ところが、その大切なアップデートエンジンをオーバーレブさせてしまった。もし、研究所に送り返して調査した結果、今後使用できないことになったら、アロンソの4基目はわずか35周(210km)しか使用せずに終了となる。
さらに今回そのスペック3は1基しか持ってきていないため、土曜日以降アロンソのマシンに搭載される5基目はスペック2となる。つまり、ペナルティを受けて、ステップダウンしたエンジンに交換することになる。
金曜日に使用しているギヤボックスは、土曜日に向けてペナルティなしで交換できる。したがって、ギヤボックストラブル自体は大きな問題ではない。問題はそれによって、年間使用基数内の4基目として投入した虎の子のスペック3がダメージを受けたことだった。
「(オーバーレブで)バルブタッチしていないか。もし、バルブが曲がっていたら、泣いちゃいますよ」と肩を落としていた長谷川総責任者だった。
(Masahiro Owari)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |