パナソニック・トヨタ・レーシングは2008年F1世界選手権第5戦のために東へ向かう。
反時計回りのサーキットとなるイスタンブール・パークで開催されるトルコグランプリは、今年で4度目の開催となる。今シーズンはボスポラス海峡を渡るのがいつもよりも3カ月早いため、コンディションが例年の真夏の暑さよりも、涼しいことを意味している。
5.338kmのイスタンブール・パークは世界の有名なサーキットをモデルとしたコーナーのあることが特徴である。中でもコーナーの頂点が3つあるターン8は、左回りのダウンヒルであるが、フォーミュラ1で最も難しいコーナーのひとつとされる。
トヨタは、前回のスペインGPで導入した新しいパッケージの成功を受けて、週末、車の性能を最大限に引き出すための空力の変更など更なる改良を行った。スペインでの週末はヤルノ・トゥルーリが8位入賞を果たしたおかげで、3戦連続でポイントを獲得できたが、より良い結果に手が届くはずだった、という意味では複雑なものであった。
トヨタは、今までのトルコグランプリで3レース中2レースにおいてポイントを獲得している。それに加え、今シーズンの始まりは好調であり、さらなるポイント獲得を期待している。
ヤルノ・トゥルーリ
「トルコでのレースはいつも楽しんでいるから、今週末のレースも同様だ。我々は、スペインでとても強いことを示すことができたので今回も自信はある。しかしながら、トップ6に入るつもりならば最大限の力を振り絞って挑まなければならないことも分かっている。僅かな違いが結果を大幅に左右するくらい各チームが接戦しているので、更に努力をし続けなければならない。イスタンブール・パークの施設はすばらしいよ。それに個人的なお気に入りではないけれど、コース自体もおもしろいんだ。最も難しいレイアウトではないけれど、数箇所の油断の出来ないコーナーがある。その中でもターン8が一番難しいね。なぜならば非常に高速の上に、3つのコーナーが1つのターンに固まっているんだ」
「今までのところ、すべてのサーキットにおいて我々は競争力があることを証明してきた。だから、今週末もトップ10で予選を通過し再びポイントを獲得できるはずだ。私は、今週末に更なる良い結果を得ると心に決めているし、我々はそれを実現できる強い立場にいると信じている」
ティモ・グロック
「トルコでは、GP2の時にエキサイティングなレースをして良い結果を手に入れた良い思い出があるんだ。2006年にルイス・ハミルトンと私は接戦を繰り広げて、私がそのスプリントレースに勝ったんだ。トルコではトップ4以外でレースを終えたことがないから、この先もこのいい記録を守っていきたいね!トルコのサーキットはとても現代的で、施設がすばらしいのでレースを見るのにとても良いサーキットだよ」
「しかしながら、ドライバーにとってより重要なのは、このサーキットは運転するのがとてもおもしろいコースだということだ。いくつかのとてもチャレンジングなコーナーがある。特にターン8は難しいけれど楽しいね。我々の車は今までのところ競争力を見せていると思う。そして今週末はより多くの改良を行ったから、チームの皆がどれだけ一生懸命働いているかが明らかになる。自分にとってスペインはとても厳しい週末だったのでので、トルコではもう少し運を味方につけて、トヨタで初のポイント獲得に向け戦いたい」
パスカル・バセロン
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「トルコはブレーキやダウンフォースなどパラメターの大部分において平均しているサーキットだ。しかし、トルコの特別な要素は長い左回りのターン8だ。これは重要なコーナーであり、シーズンにおいて最も要求の厳しいコーナーだ。つまり、車のバランスやタイヤの活用法などの多くの重要な要素があることを意味している。イスタンブール・サーキットでのレースはすべてこのコーナーに掛かっていると言っても過言ではない。 このサーキットは、一つのコーナーがとても重要な意味を持つ、数少ないサーキットのうちの一つだ。車のパッケージが確実にこのコーナーをこなすことができるようにしなければならず、それがタイヤの選択を決定する」
「最初の4戦で我々の車は競争力を見せ、トップ6に挑戦できることが証明できたので、我々は前向きな気持ちでトルコに向かう。スペインでの混乱でヤルノが6位入賞を逃したのは残念だったが、再びその位置で戦うことができたのは励みになった。したがって、今週末の目標は少しでも多くのポイントを獲得することであり、両車がポイントを獲得できることを願っている」