スパイカーF1は、バルセロナのサーキット・デ・カタルーニャにおいて、ライバルたちとは初めてとなる3日間のテストを行い、無事に最終日を終えた。ラップタイムはぱっとしなかったものの、テクニカル部門チーフのマイク・ガスコインとジェイムス・キーは、マシンが見せた進化に満足し、サーキットを後にした。
新車F8-VIIにとって、実質的に初めての走行となった今回のテストでは、マシンのペースは気にせずにプログラムを進行。テスト2日目にはクリスチャン・アルバースが終日マシンをドライブし、405kmを走り込んだ。ひときわ目立つオレンジ色のF8-VIIは大きなメカニカルトラブルもなく、これまでで1、600km以上の走行を重ね、ガスコインとキーはマシンの信頼性の高さにご満悦の様子だった。
「とても生産的な1週間となり、マシンはかなりよく走った。信頼性もいい。関係者一同の努力の賜物だ」とテクニカルディレクターのキー。
「進化が見られてとても嬉しく思っている。我々はかなりの距離を走り込んだ。クリスチャンとエイドリアン(スーティル)のふたりが、早速新車をドライブしてくれた。ふたりとも新しいタイヤについて学ばなければならなかったが、すぐに慣れてくれた。マシンの信頼性が高いおかげで、我々はより前に進むことができるし、次のテストではさらに進歩できると楽観視している。さらなる進化に向けての、素晴らしい足場固めができた」
バルセロナでのテスト最終日には、引き続きアルバースがF8-VIIの挙動に慣れながら、新しいブリヂストンタイヤのデータ収集を行った。午後になると、アルバースは午前以上の距離を走り込み、この日は計87周をドライブした。
「今日のプログラムでは主にタイヤについての理解を深め、ニュータイヤに履き替えても、ロングラン、ファーストラップともに一貫したパフォーマンスを得ることができるよう、作業に集中した」とガスコイン。
「もっとも、それはいささか難しい作業であったし、セットアップも限られたなかでやるしかなかったが、いくつかの答えを手に入れることができた。いい状態でバレンシアに向かえると思う」
「信頼性の面からすれば、メカニカルトラブルもなくプログラムをすべて終了でき、いい1日になった。テストにあたり、マシンをここに並べるためにハードワークを行ってくれたトラックのスタッフ、ならびにファクトリーのスタッフにおめでとうと言いたい。パーツやスペアの数は限られていたが、3日間に渡って素晴らしいテストができた。これも、みんなのハードワークの賜物だ」
ライバルたちのほとんどが、シーズン前最後に行われる2回のテストのため、バーレーン・インターナショナル・サーキットに向かうなか、スパイカーはこのままスペインに留まり、今月19日から21日までの3日間に渡り、2回目のテストを行う。チームは南へと移動し、バレンシアのサーキット・リカルド・トルモにおいて、アルバースとスーティル、ならびにテストドライバーのファイラス・ファウジー、ギド・バン・デル・ガルデ、エイドリアン・バレスらとともに、2台目のF8-VIIを走らせたいとしている。