最近F1界では、マクラーレンの支援する新チームが誕生するのでは、という噂が流れており、元F1ドライバー、ジャン・アレジがそのチームで一役買うとの推測もなされている。上海サーキットのパドックに姿を見せたアレジは、その推測について否定も肯定もしなかった。
アレジは現在DTMシリーズでメルセデス車をドライブしているが、来季にも契約を締結し、マクラーレンの“ジュニアチーム”を率いる役割に就くのではないかと考える者が多い。このチームは当初、あるドバイ企業と関連しているものと見られていたが、現在では、日本の投資会社、ディレクシブのサポートを受けるものと考えられている。ディレクシブは今季はドライバー3名を擁してGP2シリーズに参戦しており、アレジの名前が取りざたされるのも、そのディレクシブ・モータースポーツに所属していた同郷のドライバー、オリビエ・プラのマネージメントに、アレジ自身が関わっているからだ。
アレジは噂に関する質問をかわそうとしたが、うまくはいかなかった。
「現時点では、話せることがほとんどないよ。何も決まっていないんだからね」アレジは英ITVのインタビューに対し、そう答えている。
「でも、喜んでF1に戻るだろうね」
マクラーレンのチーム代表、ロン・デニスは、中国GP金曜記者会見の席上で“この計画については絶えず再検討し続けている”と述べている。彼らがそれらの計画を実現するとすれば、ホンダの“セカンドチーム”のように来季からの参戦を目指すのではなく、2007年のデビューを目標に、2006年シーズンは準備期間にあてるのでは、とみられている。
スクアドラ・トロ・ロッソと命名されたレッドブルのジュニアチーム、ミッドランドF1チーム、そして新しいBMWワークスチームの3チームは、来年3月にF1初シーズンを迎える。