レッドブルレーシングは、来季のエンジン供給に関してフェラーリとの契約締結を発表、タイヤに関しても当然フェラーリ同様ブリヂストンからの供給を受けるだろうというウワサがもっぱらであったが、チームはベルギーGPにおいて、2006年も引き続きミシュランからタイヤの供給を受けることを正式に発表した。
今シーズン、ジャガーレーシングを引き継ぐ形で登場したレッドブルは、ミシュランタイヤのおかげもあってかF1参戦1年目にもかかわらず、27ポイントとかなりの成功を収めている。
「2006年シーズンに向けて、我々のパッケージの中でも(エンジンと並んで)重要なパートとなっているタイヤに関して、ミシュランとの契約を延長することができ、大変嬉しく思っている」レッドブレーシングのスポーティング・ディレクター、クリスチャン・ホーナーはそうコメントを残している。ミシュランの開発にかけるたゆまぬ努力は非常に印象的であり、タイヤ交換が不可となった今シーズンの新しいレギュレーションに対する取り組みが非常にプロフェッショナルであったことが、今回の契約延長の決定的な要素となった。
インディアナポリスで行われたアメリカGPではミシュラン勢がレース参加を拒否するという騒動を起こし、また将来的にタイヤサプライヤーは1社にすべきとの提案がなされる中で、もしかするとミシュランはベルギーGPにおいて、来季の撤退を発表するのではないかともウワサされていた。だが実際には、レッドブルがミシュランとの契約延長を発表したことによって、ミシュランは来シーズンもF1に留まることが明らかとなった。ただその一方、来季はウイリアムズとトヨタがミシュランの下を離れるのではないかとの報道も流れている。
「パートナーとして、レッドブルレーシングに引き続きタイヤを供給することになり、我々は大変喜んでいる」ミシュランのモータースポーツディレクターであるピエール・デュパスキエは語っている。「レッドブルは今年、チームが非常にコンペティティブであることを実証しており、2006年は間違いなく今年以上にコンペティティブとなることだろう」
スパ・フランコルシャンにおいて、レース以外の話題を独り占めしているレッドブルは、若いドライバーの育成に力を入れており、彼らの供給先としてメインチーム以外のF1チームを求めていた。結果、ミナルディの買収を発表するに至った。
現在ミナルディはブリヂストンタイヤを使用しているが、引き続きブリヂストンから供給を受けることは確実で、レッドブルは両陣営に1チームずつを擁することになる。また、現在のレッドブルのドライバー、デイビッド・クルサードとクリスチャン・クリエンは2006年も引き続きレッドブルに所属することになりそうだ。