フランスGPの決勝レースグリッドは、Lucky Strike B・A・R Hondaの佐藤琢磨が今季自己ベストとなる4番グリッドを獲得。ジェンソン・バトンも7番グリッドと、2台揃って好位置から、明日のレースをスタートする。
午前中のフリー走行は、早朝まで降っていた雨のために、3回目フリー走行セッションはウェットコンディションだった。しかし4回目フリー走行が始まる頃には路面はほぼ乾き、各車ドライタイヤで周回を重ねた。B・A・R Honda勢は2台とも積極的に走行し、佐藤は総合6番手、バトンは9番手タイムだった。
予選開始時刻の午後1時の気温は21C、路面温度は26C。上空は厚い雲に覆われ、例年より涼しかった前日を、更に下回る陽気となった。予選9番手出走の佐藤は、安定したハンドリングで、それまでの区間タイム記録を次々に更新していく。この時点のトップタイム、JP・モントーヤ(マクラーレン)をコンマ7秒以上しのぐ1分14秒655のタイムを叩き出し、暫定トップタイムをマーク。12番手でコースに出て行ったバトンは、ミスもないスムーズな走行で、チームメイトの佐藤からコンマ4秒程遅れる1分15秒051、暫定4番手タイムを記録した。
20名のドライバー全員がアタックを終了した時点で佐藤は総合5番手、バトンは8番手タイム。ポールシッターから5番手の佐藤まで僅かコンマ2秒あまりという、大接戦の予選を制し、ポールポジションを獲得したのは地元ルノーのF・アロンソだった。
明日の決勝レースは、前日にエンジントラブルに見舞われたK・ライコネン(マクラーレン)が、エンジン交換によって10番降格のペナルティを受けるため、佐藤がセカンドローの4番グリッド、バトンは4列目7番グリッドからのスタートとなる。
ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今日の予選結果にはまずまず満足している。琢磨もジェンソンもミスのない綺麗な走りで、マシンの力を最大限に引き出してくれた。今日は昨日と天候が大きく違ったため、今朝のマシンセットアップはなかなかのチャレンジだった。予選のタイムを見れば分かることだが、タイムは非常に接近しており、明日はエキサイティングなレースになるだろう」
中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「今朝は路面コンディションが悪く、最初のセッションは走行を控えることになりましたが、路面の良くなった4回目フリー走行では、琢磨選手、バトン選手ともに良い仕事をしてくれたおかげで、予選と決勝レースに向けてのセットアップに必要なデータを揃えることができました。良いグリッドポジションからのスタートですから、明日は2人揃って多くのポイントを獲得できるよう頑張ります」