デイビッド・クルサードは、2005年F1シート獲得の最後の頼みの綱となるかもしれないレッドブル・レーシングのテストで、何としても自らの力の程を実証しようと燃えているという。
来シーズンの計画にクルサードの入る余地はないと先にチームのボスであるディートリッヒ・マテシッツが公言したにもかかわらず、クルサードはこの週末に同チームから驚きの連絡を受けた。チームはすでに若手のクリスチャン・クリエンとビタントニオ・リウッツィをテストし、また同じく経験の浅いビヨルン・ウィルドハイムとニール・ジャニも少し走らせてみたが、その結果、上位進出のためには実はもっと経験豊富なドライバーが必要かもしれないと気づいたようだ。そうなるとクルサードにとっては、2004年型ハイブリッドカーでの今回のテストはまたとないチャンスになる。
元マクラーレン・ドライバーの彼は、ヘレスでのレッドブル・チームとのテストに先立ち、次のようにコメントしている。
「今週このチームに加わる機会を得られてとても嬉しいし、またF1に乗れることを本当に楽しみにしている」
「新チームオーナーのディートリッヒ・マテシッツと話し、レッドブル・レーシングのプランを聞けたのはよかった。確かにエキサイティングな新チームだよ」
クルサードはまた、ウイリアムズの状勢から目を離していないことも隠さず認めている。アンソニー・デイビッドソンはマーク・ウエーバーのチームメイトになるための走行をさせてもらえない状況となったが、セカンドドライバー候補としてはアントニオ・ピッツォニアとニック・ハイドフェルドという強敵が残っている。レッドブルでの走行で好印象を残している国際F3000チャンピオンのリウッツィは、FW27のセカンドシート候補から外れたものとみられている。
クルサードは、8日にレッドブルを初走行、全15人中8番手のタイムをマークしている。
2005年の契約について騒ぎを大きくしたくないレッドブル・チームは、すでに報道陣に対し今週のテストやその先のプランに関してチームからもクルサードからもさらなるリリースは出ないと告げている。