BMWモータースポーツのディレクター、マリオ・タイセンは、フォーミュラ・ワンにおいて費用とテスト回数を減らす今週の解決方法をBMWとしては支持し、この案に賛同している9チームとの距離を置いているフェラーリにも賛成するよう話しかけたと語った。
BMWのシャシーパートナーであるウイリアムズF1は、シーズン最終戦ブラジルGPにおいて、コスト削減のための新提案に賛同しており、ロンドンで木曜日に行われたチーム同士のミーティングにおいて、来シーズンは現在の50パーセントにテスト回数を減らすという案に賛同の意を示したと語った。しかしフェラーリは、ブラジルでこの提案に署名することを拒み、木曜日のミーティングは欠席して対立する立場を明らかにした。
「私は(フェラーリが)同意してほしいと思っている。なぜならばテスト回数を制限することはすごく意味のあることだからだ」タイセンは、木曜日にドイツで行われたモータースポーツ産業協議会で語っている。「1年間に走る距離のうち、80パーセントはテストにあてられ、残りの20パーセントが予選とレースになっている。その100パーセントの距離を走るだけの多くのエンジンが必要になるが、エンジンは車の中でもっとも高価なコンポーネンツだ。だからテスト回数を制限するのは、コスト削減には非常にいい方法なのだ」
フォードがF1からの撤退を表明し、経営に苦しんでいるミナルディとジョーダンが来シーズンのグリッドにいられるかどうかわからない現状によって、このカット削減案は急速に促されている。ウイリアムズとBMWは財政面では比較的心配する必要は無いが、タイセンは、F1で開発にかけられている無駄な資金を抑え始めていることを認めている。
「確かに我々は財政的に破綻する最初のチームになるような立場ではないが、無駄に資金を費やすことに意味は見出せない」タイセンは強く語った。「我々はこれまでどれだけの費用を使ったか見直し、その費用が本当にレースに貢献してたかどうかを調べるべきだ。テストにあてられた80パーセントの距離は、観客の目には触れないのだから」
「今後10年、F1は強くて安定したレースシリーズであってほしい。それを達成するためにお金は価値ある使い方をしなければならない。だから我々はこのコスト削減案を支持しているのだ」