またもミハエル・シューマッハー!
2004年7月11日
F1イギリスGPは60周の決勝レースが行われ、予選4番手からスタートしたフェラーリのミハエル・シューマッハー今季10勝目、通算で80勝目となる優勝を果たした。
今朝7時半すぎ、シルバーストン近くのダッドフォードでBARのエンジニア達が乗ったバンが交通事故を起こし、2人が負傷するというニュースが入ってきた。うち一人は佐藤琢磨のエンジニア、ジョク・クレアで、今日のレースに関してはセカンド・エンジニアのタイロン・ピルビームが琢磨につくとのこと。
昨日の暫定グリッドで予選後に次走者をブロックしたとして19位にグリッド降格となっていたオリビエ・パニスが17位からスタート。これは18、19位だったミナルディ勢がエンジン交換していたため。ヨーロッパ大陸のTV放映時間に合わせるため、イギリスGPのフォーメイションラップ・スタートは午後1時と1時間早い。レースは60周で争われる。午後1時時点での天候は晴れ。気温18度、路面温度32度、風速2.1m/秒、湿度67%というコンディション。予報によれば午後2時からの降水確率は40%。
フォーメイションラップでは、ポールシッターのキミ・ライコネンが激しいホイールスピンでスタート。その甲斐あってかスタートはポールポジションのライコネンが抜群。ルーベンス・バリチェロ、ジェンソン・バトン、ミハエル・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリ、ファン−パブロ・モントーヤ、佐藤琢磨の順だが、ハンガーストレートで琢磨がモントーヤを抜き7番手に浮上する。しかし琢磨は2周目のハンガーストレート手前でコースオフし、モントーヤに抜き返される。琢磨はラップタイムが1分21秒と遅い。
スタートから一気にライコネンが飛び出し、5周目には2番手バリチェロとの差が4秒差に広がるが、バリチェロが3〜8周と最速ラップを更新しライコネン追撃を始める。8周目、13番手アロンソが最初のピットインを行う。翌週にはバリチェロもピットイン。
10周目、シューマッハーが1分19秒241の最速ラップをマーク。翌周トップのライコネン、バトン、モントーヤらがピットインするのを見届けると、首位に立ったシューマッハーが連続で最速ラップをマークする。ライコネンはピットアウト後、佐藤琢磨に引っ掛かってしまう。
猛烈なスパートを終え、15周目にはシューマッハーが1回目のピットイン。ピット出口ではシューマッハがライコネンの前に出ており、逆転に成功。翌周にはシューマッハーとライコネンの差が1.4秒に広がり、3番手バトンは6.9秒遅れで前を追う。17周目にはトヨタのオリビエ・パニスがターン7でストップ。
27周目を迎えると、3番手バトンがピットイン。翌周2番手ライコネン、4番手バリチェロもピットに向かう。バリチェロはバトンの前に出ることに成功し、3番手に浮上した。
土曜の早朝、エンジニアのジョン・ウォルトンが急逝し、弔い合戦のミナルディだったが、31周目にゾイト・バウムガルトナーがエンジンから煙を出しストップ。ピットではジャンマリア・ブルーニがスタックする。どうやらレース終了まで雨の気配はなさそうだ。
37周目、2ストップの首位シューマッハーがピットイン。ライコネンが迫るが、シューマッハーが前のポジションをキープ。鼻先を抑えられたライコネンの後方に、バリチェロが一気に迫リ始めた。残り20周となった40周目にはシューマッハーとライコネンは0.4秒差。バリチェロが1.5秒差、まで詰まる。フェラーリのチーム作戦がこのままライコネンを封じるのか? と思われた瞬間、ルノーのヤルノ・トゥルーリがブリッジコーナーで大クラッシュ! トゥルーリは無事だったが、いきなりスピンし、独楽のように回ってグラベルに入り、激しく転倒。左後輪のトラブルだろうか?
トゥルーリのクラッシュを受け、41周目にセーフティカーが出動。3ストップのライコネン、バリチェロ、バトン、フィジケラ、モントーヤ、クルサード、アロンソが一気にピットインを行う。
45周目、セーフティカーが退去し、戦闘再開。ライコネンがシューマッハーに迫るが、抜くには至らない。4番手バトンもバリチェロに迫ることは出来そうにない。残り10周となった50周目には、シューマッハーがライコネンを1.6秒リード。バリチェロが2.4秒差、バトン1.7秒差、モントーヤ、最後尾スタートながら順位を上げたフィジケラ、デイビッド・クルサード、マーク・ウエーバーまでがポイント圏内を走行している。佐藤琢磨は序盤からまったくペースが上がらず、苦しい11番手。
そしてそのままの順位でチェッカー! シューマッハーが今季10勝目、通算80勝目を達成。ライコネンは今季初表彰台となった。佐藤琢磨はそのまま11位完走。完走16台、リタイア4台というレースだった。
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |