アメリカGP初日午後のフリー走行でLucky Strike B・A・R Hondaは、第3ドライバーのアンソニー・デビッドソンが2番手タイム、ジェンソン・バトンが5番手タイムと、まずまずの滑り出しを見せた。しかし佐藤琢磨は、セッション中に先行車と接触。車体にダメージを受けたことから多くの周回をこなせず、14番手のタイムに終わった。
午前中のセッションでは、第3ドライバーのデビッドソンが順調に3番手。23周の多くの走行を重ね、すでに昨年のポールタイムとほぼ同じタイムに達した。バトンは7番手、佐藤は15番手だった。
午後になると若干雲が多くなり、路面温度は48Cとやや下がった。このセッションでは開始早々にトラブルで止まってしまったり、スピンするマシンが続出。荒れ模様の序盤となった。そしてセッション開始後12分。アタックラップに入った佐藤のマシンが1コーナーのブレーキングで、先行するザウバーのF・マッサに行く手を阻まれ、接触してしまう。明らかにB・A・R Hondaのペースが速く、青旗も出ていたにもかかわらずマッサはラインを譲ることなくターンイン。2台のマシンは絡んで、コースアウトしてしまった。マッサはコースに復帰したものの、佐藤のマシンは左フロントにダメージを受けてストップ。約10分の赤旗中断となった。
セッション再開後は、バトンが1分11秒台前半のタイムで3番手に。さらに終了15分前にはアンソニーが、R・バリチェロ(フェラーリ)のタイムを1000分の7秒しのいで、トップに立った。最終的にアンソニーは、実に42周を走って2番手タイム。バトンは5番手と順調な滑り出しを見せた。マシンにダメージを受けた佐藤は、結局セッション最後までコース復帰できず、14番手タイムに終わった。しかし第3ドライバーが順調に周回を重ねたことから、チーム全体の予選・レースに向けてのデータを収集は順調に行なわれた。
中本修平 エンジニアリング・ディレクター
「今日は午前と午後の両方のセッションでトップに近いタイムで走ることができ、満足しています。アンソニー選手は合わせて65周もラップを重ね、良い仕事をしてくれました。おかげで明日に向けて多くのデータを得ることができましたよ」