バーニー・エクレストンが、スペインGPの開催契約をさらに7シーズン延長した。そして、予想に反して、イギリスGPに関しても、同じように契約を延長するつもりがあると語った。
今週末のバルセロナ・ラウンドを訪れたエクレストンは、サーキットのオフィシャルたちとの間で契約に調印し、カタロニア・サーキットでF1を開催する契約を2011年まで延長することとした。だが、その契約は、F1につきまとう共通の悩み――タバコ広告の問題にまだ左右されるということだ。エクレストンによれば、スペインが、現在世界中に広がりつつあるタバコ広告規制の波にのみこまれることがなければ、レース開催は安泰だという。
エクレストンは、バルセロナでの記者会見で、次のように語った。「この契約は、ヨーロッパ中で結ばれているのと同じごく普通の標準的な契約で、タバコ規制法に関する条項が含まれている。これらの契約が、タバコの法律によって生じる事態に影響されるということは、心に留めておかねばならない」
一番の懸念事項は、FIAが独自のタバコ広告規制を2006年から実施すると同意しているにもかかわらず、EUが広域的なタバコ広告禁止の早期導入を推し進めようとしているらしいことだ。
「各国が、タバコに関してそれぞれ独自の決断ができないのは残念なことだ」と、エクレストンは、2005年からの規制がEU加盟国の採択次第で実施されるかもしれない現状について述べた。「ヨーロッパでその問題がすべて解決し、ヨーロッパのレースが消滅しつづけなくてもすむようになればいいと思う」
エクレストンはまた、スペインと共に、イギリスGPもF1カレンダーに残ってほしいと思っていることを認めた。これまで、エクレストンがイギリスGPの消滅を願っているのではないかという見方もあったが、それに反する発言だ。
エクレストンは、シルバーストンでの開催契約を2011年まで延長する機会があれば喜んでそうしたいと述べる一方で、そのイベントを運営するつもりはないと語った。彼は最近、このレースの商業的な権利をアメリカのインターパブリック社から取得したのだが。
というわけで、シルバーストンのピットやパドック、プレス用の施設などを改良する資金を探し出すという課題に加えて、イベントを運営してくれるプロモーターを探すことも必要となった。しかし、エクレストンは、サーキットのオーナーであるブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)がどちらの課題も果たすことができるだろうと確信している。
「BRDCは、インターパブリック社から巨額の金を引き出すことができるはずだ。だから、彼らは望む建設作業をすべて実行できるだろう。私としては、提案されているよりも、ずっとよいものが実行されることを願っているがね」と、エクレストンは述べた。
「私はまた、あそこでのレースを続けられるように、彼らがプロモーターを見つけることも願っている。プロモーターが見つかれば、私たちは長期契約にサインすることになるだろう。2011年までか、それくらいの契約にね」