悪評高い現在のF1予選システムが、シーズン半ばにして廃止されることになるかもしれない。バーニー・エクレストンは、1時間の間に自由に走行するという以前行われていた予選システムを、修正を加えた形で復活させたいと考えている。
今季から導入されたシングルラップの予選を2度行うというシステムは、世界中のプレスやファンや各チームから、手ひどい批判を受けた。その各チームは、現行のシステムを投票で決定した当事者なのだが。
しかし、先週火曜日にモナコで行われた首脳会議では、新しい方式をできるかぎり早く導入すべきということで意見が一致した。エクレストンはすでに、将来に関する独自のビジョンを明らかにしている。それは、土曜の午後に行う1時間のセッションを復活させるというものだが、エクレストン独自の修正も加えられている。
エクレストンは次のように説明した。「1時間のセッションを復活させて、それを30分ずつ2回のセッションに分ける。それぞれのセッションで1台が最低6周を走り、各セッションのベストタイムの合計でグリッドを決めればいいと思う」
エクレストンは、合計タイムで争う方式を長年支持してきている。以前は、グランプリの初日と2日目に1時間ずつのセッションを行い、その合計タイムでグリッドを決めるという方式を主張していた。これは、各ドライバーがどちらのセッションでも走行するようにするのが目的だったが、今回の新しい案も、同様の目的を持っている。旧来の1時間予選方式につきものだった、マシンの走らない30分間ができてしまわないように、ということだ。
「(最初のセッションで)6周しなければ、次のセッションでは一番遅いタイムが採用されることになる。どちらのセッションでも6周できなければ、グリッド最後尾からのスタートとなるんだ」と、エクレストンは、スペインGPの際に、ジャーナリストたちに語った。
「できることならば、シーズン半ばまでに(変更を)実施できるように努力する」と、彼は付け加えた。
インディアナポリスでのアメリカGPが、今季全18戦のうち折り返し地点の第9戦にあたるが、次戦モナコGP以降は、8週間に6戦という過密スケジュールが設定されている。