フランスGPが今後もF1カレンダーに存続していくためには、何が何でも今年のイベントを成功させなければならない──これが現在の同GPにとっての課題だ。
フランスモータースポーツ協会FFSAのジャック・レジ会長によれば、存続の案に同意を得るためには最低でも5万人の観衆を集めなければならず、主催者側は入場料金を下げても集客に賭けると話しているほか、すでに世間の目をひくための対応策を講じているという。
「もし我々が5万人の観客を集められなかったら、存続は難しくなる」とレジ。「前任者たちの過ちを繰り返したくないし、5百万ユーロをみすみすどぶに捨てて惨敗する気もない」
レースが今季カレンダー入りした際に、マニ‐クール・サーキットの地元のオーガナイザーに代わってイベントの主催者となったFFSAには、本番までの準備期間が6カ月しかなかったが、シーズンを通してみても最も魅力的といっていい一連のサポートイベントを組むことをすでに決定している。さらにレジはまた、来年以降の集客のために、一般の入場料の引き下げを実施した。
「観客によりよいショーを提供する」と明言するレジ。「F1のほかに、F3000、ポルシェ・スーパーカップ、F3ユーロシリーズと、1950年代からの歴史的なグランプリカーも揃える。それに、レースの合間には、さまざまなイベントやショーを催す」
今年のフランスGPはF1コンストラクターズ協会設立30周年の記念イベントとなり、F1トップチームらが集って祝典が催される予定だ。
「フランスGPを成功させるためなら我々は何でもする。もちろんルノーが頑張ってくれれば動員に大きな助けとなるが、我々としてはぜひグランプリの新たな面白さを見出してほしい」
昨年のフランスGPの観客動員数は4万8千人ほどにとどまったが、今までの赤字興行分を取り戻してフランスのカレンダー存続を叶えるために、こういった対応策が功を奏してくれることを願っているという。