1996年モナコGPウイナーのオリビエ・パニスは、トヨタが“正しい方向”に向かっていると考えている。
先週火曜と水曜にバルセロナ近郊のカタルニア・サーキットでテストを行ったパニスは、今やるべきことはひたすら“この方向に突き進む”ことであり、ポイント獲得も間もなくのはずだと語った。
テストの合間に受けた取材で彼はこうも話す。「ここバルセロナでは、次戦イモラのレース向けに組み直されたシャシーのセットアップ作業を行っている。火曜日の走行はギヤボックス制御のトラブルで中断されたが、水曜日はそれも解決し、スペインGP用のタイヤコンパウンドのテストに進むことができた」
「最初のうちは、いくつかのコーナーでは雨が降り出しているのに他では降っていないという感じで、はっきりしない天気だった。今はみんなファクトリーで来週のポール・リカールテストの準備に忙しくしている。あそこの縁石はイモラそっくりで、僕らはイモラで過去に苦労してきているから、今度はなんとか改善して臨みたい」
「バーレーンGP以降、僕らは正しい方向に進めていると思う。あのレースでは仕事の成果を示すことができたし、あとはこのまま突き進んで、できればポイント獲得といきたい」
トヨタはこの3日間のテストで計350ラップを走り切った。うちパニスは2日間、僚友のクリスチアーノ・ダ・マッタは1日のみ、第3ドライバーのリカルド・ゾンタは全3日間を走行した。
ゾンタはテストについてこう語っている。「いろいろとあったテストだった。火曜日は80ラップ以上を走り、セットアップのほかに空力、ラウンチコントロール、それにトラクションコントロールの作業をした。タイヤには電気系システムが大いに役立ち、劣化を遅らせる改善策をいくつか見つけたよ」
「水曜日はこういった作業の続きのほかにタイヤコンストラクションとブレーキもテストし、100ラップ近く走行した。オリビエがとても重要なタイヤテストを進めてくれていたが、僕の方は暖かめの気温に合わせたセットアップで車のバランスに問題が出てしまった。夕方頃に気温が下がって、段々困難になってしまったんだ」
「火曜日の天気はとても変わりやすく、タイヤのチェックをするための長距離走行を予定通りにできなかった。来週のエストリル・テストで僕は2日間走るので、ウエットのベストタイヤを探す作業にかかる予定だよ」