ベッテル、F1決勝前のドライバーセレモニー廃止に驚き「皆でメッセージを発信する時間は重要」
2022年2月20日
F1は、2020年に、ドライバーたちが多様性推進を支持し、人種的不公平への反対を表明するため、レース前に膝をつくセレモニーの時間を設けたが、2022年にそれを廃止することを決めた。アストンマーティンF1チームのセバスチャン・ベッテルはそのことに驚いている。
2021年にそのセレモニーはF1が推進する『We Race As One』の取り組みに形を変えて継続された。7度の世界チャンピオンのルイス・ハミルトンやベッテルをはじめとする大勢のドライバーが、その時間に片膝をついて、メッセージを発信していた。
しかしF1は、CEOのステファノ・ドメニカリが言う「ジェスチャーからアクションへ」への移行を望んでおり、今後は各レース前にグリッドの先頭で団結する時間は取らないという。
チーム側はこの変更について最近FOMから通知を受けたということだが、ベッテルはセレモニーの廃止というF1の決定を嘆き、ドライバーたちはこの件について相談を受けなかったと明かした。
「簡単に変えてしまったんだ。少し驚いたよ」とベッテルは、アストンマーティンの2022年新車発表会で語った。
「僕たちが取り組んでいる問題が、2年でなくなるわけがないと思う。だから驚いているんだ」
「ドライバーとして皆で集まって、自分たちにとって重要なトピックについての考えを表明する時間を持てることを、僕は望んでいる」
「おそらくすべてのドライバーが気にかけているわけではないだろう。でも本当に気にかけているドライバーもいる。一緒に集まって行動するのは素晴らしいことだ」
「でも、それはビジネスの面では、少し強烈すぎるし、個人的な意味合いが強すぎるんだろう」
ベッテルは、レースウイーク中に、積極的に多様性や差別の問題に立ち向かってきている。昨年、ハンガリーで反LGBTQ+法案が可決されて、国際的な批判が広がっていた時には、ハンガリーGPのグリッドでレインボーカラーのTシャツを着用した。
今シーズン、レース前のセレモニーはなくなるが、F1は引き続き各レース前に『We Race As One』のビデオを世界中で放映する予定であり、このキャンペーンをサポートするための、コースサイドのブランディングも目立つ形で残ることになる。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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