フェラーリ社長のルカ・モンテゼモロが、先週末の失意のリザルトは金輪際繰り返してはならないと、チームに対しお達しを出した。
「もう何年も勝っていなかったライバル勢がとても強力になり、フェラーリにとっては非常に大事な時だ」と警告するモンテゼモロ。「(ブタペストの)あのようなレースや事故やらは二度と繰り返されてはならない」
レース翌朝の10時にフェラーリ社スポーツ部門に出社したモンテゼモロ社長。すべての部署の責任者との面談に午後1時近くまで費やした。チームは一丸となって仕事を進め、緊張の情勢に対処しており、その点は問題ないとしながらも、モンテゼモロとしてはいつもの通り、諸々の問題に正面から取り組むよう叱咤を続ける。
「ずっと経験してきたことだから我々にはよく分かっている。4年間を成功裡に終え、勝利から遠ざかっている強力なライバル勢を相手に、さらにトップに立ち続けるのは、とても難しいことだ。だが、あの(日曜の)ような一日の後では、我々も一人一人が状況を検討し、行動の一つ一つを完ぺきに仕上げるよう努力しなければならない」
メカニック、エンジニア、技術陣らの誰もが後味の悪い思いでハンガリーGPを後にしたことくらい社長も承知の上だが、それでもあの週末の最初から最後までを分析し洗い直すよう求める。
「ブダペストで経験したあのようなレースや事故は二度とあってはならず、レース後に話しをした全員がその点について同意してくれた。これまでも、どんなに困難な事態になっても決して慌てずに対処し、勝利のために全力を尽くしてきたチームを私は信頼している」
ミハエル・シューマッハーがカナダでの勝利以来リードラップすら取れていない厳しいリザルトが続いても希望を捨てることなく、モンテゼモロはいつものように将来を見つめ、前向きに思考を進めようとする。
「我々には世界最高のミハエルというドライバーがおり、彼は今もチャンピオンシップのトップにいる。そしてチームメイトのルーベンス(バリチェロ)は昨日も、レースの最中にも、真の実力を発揮してくれた。技術パートナー企業各社には、熾烈な争いに対応するべく可能な限りの競争力をもてるよう、今まで以上の努力を払ってもらえるようお願いしている」「シーズン最後の3レースを前にフェラーリは非常に重大な時を迎えている。相当な接近戦を予想するとともに、さまざまな問題を引き起こしている記録的な酷暑も終わってくれることを願っている。モンツァではぜひともフェラーリとブリヂストンのタッグで再び美酒を味わいたい」