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ニキ・ラウダ、ロニー・ピーターソン、ジョディ・シェクターも……1970年代のF1は皆ドリフトしていた

2019年6月26日

 待望のGP CarストーリーVol.28が発売になりました。第1期F1ブームに乗った世代なら必ずや衝撃を受けたウルフWR1がテーマです。


 チームデビュー戦で優勝、オーナーがカナダの石油王……などの話題もさることながら、濃紺&ゴールドに彩られたウェッジシェイプのマシンに心揺さぶられました。


 パトリック・ヘッドやロス・ブラウンなどその後のF1史を塗り替える人物が、このプライベートチームに集ったいきさつや、チームオーナーであるウォルター・ウルフとランボルギーニ、そして今やミドルフォーミュラ界の世界的独占企業ダラーラ創業者ジャンパオロ・ダラーラとの関係など、今、振り返ると味わい深いストーリーがこのチーム周辺にはたくさんあります。


 そのあたりはGP Carストーリーで読んでいただくとして、改めてこの本の写真を眺めていて確認できるのが、この時代(1977〜1978)のF1はみんなドリフトしていたということです。今みても(今みるから?)、単純にカッコイイと思えます。


 フォーミュラでドリフトなんてご法度。ちょっとでもカウンターを当てようものならロスにしかならないのは現代の常識。派手さで勝負するドリフト競技は別にありますが、速さのための技術としてドリフトは、低ミュー路を走るラリーの世界を含めて、もはや見られなくなりました。


 しかしテレビコマーシャルや、映画のカーアクションの演出にドリフトがいまだに使われているところをみると、極限走行に代名詞としてドリフトは、多くの人に今でも訴求するということでしょう。確かにスピードだけで限界走行を表現しようとしても、早回しているのか本当に速く走っているのか映像上はあまり違いがわかりません。


 少し真面目に、1970年代後半の技術を考えてみると、空力研究が発展途上でダウンフォースが少ない、車体技術も未熟などの背景とともに、タイヤにもドリフトを許す要因がありそうです。1977年にルノーとともに参入したミシュランがラジアルタイヤをF1に初めて持ち込みましたが、他の全チームが使用していたグッドイヤーはバイアスタイヤです。


 タイヤの構造がラジアルとバイアスでは大きく違っていて、一般にバイアスだとスリップアングルへの許容度が大きく、ドリフトしてもロスになりにくい特性があります。結果として当時はドリフト走りがF1でも普通にみられたということでしょう。


 ここに今後レースを盛り上げるヒントがあるように思います。ドリフトしてしまってもタイムロスが少なく、ドリフトを許容するようなクルマやタイヤであれば、あまりレースに詳しくない人が初めてレースを観たとしても「レーシングドライバーはスゴイ!」と直感的に理解できるでしょう。


 エンジンパワーは大きく、ダウンフォースは少なく、コントロールは自在、そんなマシンで争うエンターテイメント型カテゴリーができないものなのかと妄想します……。


 話がウルフWR1から大きく反れてしまいましたが、そのあたりどう思うか、今のモータースポーツをどうみているか、自分がかつて乗ったF1マシンをコレクションして、今もお元気なWR1のドライバー、ジョディ・シェクターさんに一度聞いてみたいものです。

■GP Car Story Vol.28 Wolf WR1は現在好評発売中です。

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https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=10908

GP Car Story Vol.28 Wolf WR1
GP Car Story Vol.28 Wolf WR1



(GP Car Story)




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