メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが圧巻のアタックラップを披露し、4戦連続のポールポジションを獲得したバーレーンGP予選。なんと今季ここまで全てのグランプリで、ハミルトンがポールポジションを獲得していることになります。最近では2011年に当時まだレッドブルに在籍していたセバスチャン・ベッテルが、開幕4連続ポールを記録していますが、その時に匹敵もしくはそれ以上の速さ・強さを、ハミルトンは発揮しているように感じます。
さてしかし、決勝レースもハミルトンが圧勝できるとは限りません。今季からフェラーリに移籍したベッテルが、予選2番手とフロントロウに並んできたからです。
メルセデスAMGの2台が、フロントロウを独占していたら、今回もメルセデスAMG圧勝と言えたかもしれません。しかし、ベッテルはニコ・ロズベルグを凌駕して2番手。しかも、金曜日のフリー走行2回目の結果を見る限り、レースでのペースはフェラーリの方がメルセデスAMGよりも若干上か、互角といったところ。デグラデーション(タイヤの劣化による、ラップタイムへの影響)もフェラーリの方が小さいため、
フェラーリにも十分勝機があると見ています。
ベッテルが勝つために重要なことは、スタートで3番グリッドのロズベルグを前に出さないこと。ここバーレーンは奇数グリッドからのスタートが圧倒的に有利とされていますが、ベッテルがロズベルグを抑え、ハミルトンに食らいついてくことができれば、第2戦マレーシアGPに続いて、今季2勝目を挙げることは十分に可能です。逆にメルセデスAMGが勝つためには、スタートでベッテルを抑え、レース序盤に引き離しておくことが重要になります。いずれにしても、ハミルトン、ベッテル、ロズベルグ、そしてキミ・ライコネンの4人による、激しい優勝争いが展開されることでしょう。