元F1ドライバーのクレイ・レガッツォーニが15日に67歳で亡くなったのを受けて、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモロと、ウイリアムズF1チーム代表のフランク・ウイリアムズが16日、哀悼の意を表した。
現役時代にフェラーリやウイリアムズの他、BRM、エンサイン、シャドーの各チームで活躍したスイス出身のレガッツォーニは、イタリア パルマ近郊で車で移動中にトラックとの衝突事故に遭い、その生涯の幕を閉じた。
「クレイ・レガッツォーニが亡くなり、我々は人生の価値を謳歌し勇気と寛大さに満ちた人物を失ってしまった」とディ・モンテゼモロは述べた。
「私は彼のことを、忘れがたき日々を共にしたフェラーリドライバーのひとりとしてだけでなく、フェラーリの真のサポーターとしても記憶している。彼にとってのレースは、1周目から最終ラップまで、大胆に限界ギリギリで攻めるべきものだった」
「1975年、私は初めての世界チャンピオンを、彼やニキ(ラウダ)とともに祝った。クレイが我々のF1マシンやスポーツカーで獲得した素晴らしい勝利の数々を、私は決して忘れないだろう。彼は、いかにも“スイス系ナポリ人”らしく、サーキットを離れると面白い人物だった。それらの記憶が脳裏に浮かび、私は今、悲しみに打ちのめされている」
一方のウイリアムズは、次のように語った。
「1979年のシルバーストンで、クレイがウイリアムズ・チームのF1初勝利を挙げた。このレースはおそらく、我々がF1での歴史を歩み始める上で最も重要なイベントだった」
「彼は教養のある礼儀正しい人物で、その存在がチームにとっての喜びだった。私やパトリック・ヘッド、他のチームメンバーは、彼のことをずっと忘れないだろう」
レガッツォーニは、エンサインで活躍していた1980年当時、ロングビーチで開催されたF1レースで事故に遭い、それ以降は車椅子での生活を余儀なくされていた。