ルイス・ハミルトンは、マクラーレンが彼をF1のレースシートに乗せたのは「早すぎる」というデイビッド・クルサードのコメントにも、特に動揺はしていないと述べた。
先週末、クルサードはニューズ・オブ・ザ・ワールド紙に対し、ロン・デニスはハミルトンを1年間テストドライバーに起用して、F1に慣れさせるべきだったと語った。ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソと共にタフなシーズンに放り込まれることにより、“彼が自信を失う”ことにもなりかねない、というのがその根拠だった。
しかし、バルセロナでのテスト初日を迎えたGP2チャンピオンのハミルトンは、あえてこれに応酬せず、むしろ経験豊富なクルサードの意見に部分的には賛成する余裕さえ見せた。
「デイビッドの意見はありがたいと思っているよ」と、BBCの取材に対してハミルトンは述べている。
「彼はものすごく豊富な経験の持ち主だし、僕はいつでも彼を尊敬してきた。彼の言っていることには正しい部分もあると思う」
「ただ、結論から言えば、僕はF1へ上がってくるために必要とされることは全てやってきた。プレシーズンの間にテストをする時間もたっぷりある。実際にシーズンが始まったときにどうなるかは、やってみれば分かるよ」
セッション序盤にメカニカルトラブルのため赤旗の原因となる場面こそあったものの、ハミルトンはテスト初日に6番手のタイムをマーク。自分のシートが保証された状態でコースに出るのは気分のいいものだと述べた。
「本当にポジティブな一日だった。始まりから終わりまで全ての瞬間をエンジョイしたよ。今までにマクラーレンで4日間のテストをしたけど、あの頃はかなりの重圧を感じていた。それがようやく伸び伸びとした気分になり、クルマの開発に取り組めるようになった」
「テストに来る時、自分が来年のドライバーなんだと分かっていれば、チームやエンジニアとの結束を高めたり、うまくクルマを乗りこなして、いいペースで走らせることに集中できるからね」