グランプリサーカスは今週、第11戦イギリスGPへと、慌しく戦いの舞台をフランスからイギリスへと移す。7月中に4戦行われる過酷なスケジュールの第2戦となるイギリスGPは、20年近くに渡ってシルバーストーン・サーキットで開催されてきた。このサーキット特有の、大渋滞の不評や、イギリスの初夏にしばしば見舞われる記録的な大雨まで、この開催地は、良くも悪くも多くの伝統を持っている。また、シルバーストーン・サーキットは、毎年のように「開催するかしないか」についてF1カレンダーの統括組織との間で揉め続けているが、これまでは、何とか開催され続けてきた。パナソニック・トヨタ・レーシングは現在、コンストラクターズ選手権で53ポイントを獲得し、4位に着けている。先週のフランスGPにおける、ダブル入賞の後、より強力な結果を得るべく、イギリスへと向かう。フランスGPでの結果は、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハー両ドライバーが、土曜日に良い出走順から予選アタック出来ることを意味している。
フランスGPで4ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権4位に着けるヤルノ・トゥルーリは、現在の31ポイントにさらにポイントを追加すべく、第11戦イギリスGPの行われるシルバーストーンへと向かう。
ヤルノ・トゥルーリ:
「マニクール同様、シルバーストーンもF1カーとドライバー両方に高いレベルを要求するテクニカルサーキットだ。様々なタイプのコーナーを持ち、コース全体に合わせたセットアップを見出すのは難しい。いつも通り、空力面及びメカニカルな面の両方で、バランスの取れたセッティングを見つけ出さなければならない。高速コーナーと低速コーナーの両方で好感触を得られれば、限界まで攻めることが出来る。ドライビングの点から見ると、“ベケッツ”コーナーが最も楽しめるコーナーだが、ラップタイム向上のためには、“ブリッジ”や“コップス”のような他のコーナーも攻略する必要がある。“ストウ”コーナーは周回最後の低速コーナーだが、重要なポイントだ。平坦な地域に位置するシルバーストーンでは、ハンドリングに影響を及ぼす風も大きな要因となる。勿論、レース中にも変わりやすい天候に対応すべく、準備しておく必要がある。私はシルバーストーンで最前列グリッドを獲得したことがあり、予選と決勝で頑張れば、今シーズンの好調を維持できるだろう」
降雨も一つの要素となるが、ドライコンディションでも、飛行場跡で、平坦なシルバーストーン・サーキットは、突風に見舞われやすい傾向がある。ラルフ・シューマッハーは、フランスGPで2ポイントを獲得した後、より多くのポイント獲得を期待している。