フェラーリのスーパースター、ミハエル・シューマッハーは、かつてマクラーレンのロン・デニスに誘われたことがあることを明らかにした。しかし先月、ロン・デニスが語ったこととは異なり、彼がアプローチを受けたのは2000年だけではなく、比較的最近にもあったという。
「確かにロンからアプローチはあったよ」とシューマッハー。「もちろんそういう結果にはならなかったよ、ご存知のとおりね!僕はこれまでのチームにすごく満足しているし、何年にも渡って多くのディスカッションを重ねてきたことはすごく自然なことなんだ」
「彼はよく僕のところに来ては気持ちを確かめるんだけど、最初に話があったのは2000年かな。でも2000年だけじゃなかったよ……」
シューマッハーは、それ以降もアプローチがあったのかどうかを尋ねられると、事実と認めながらも一番最近のことに関しては多くを語ろうとしなかった。
「中身を詳しく話すことはフェアなことだと思っていないんでね」とシューマッハー。「でもアプローチがあったのは確かだよ。それだけで十分だと思うけどな」
デニスは先月、ロイターに対して、シューマッハーが移籍に合意しなかったことはそれほど残念なことではないと語っている。F1史上最高のドライバーとも言われているシューマッハーであるにもかかわらずだ。
「(ミハエルと契約する)チャンスはあったが、我々はそうしなかった。そうすることが会社にとって正しい方向ではないというのが最終結論だったからだ」
「彼がチームのために走ってくれるだろうというところまで至ったと思う。だが『このチームのために走りたいか?』と尋ね、相手がイエスと答えれば、その瞬間に結果は約束されたようなものとなってしまう。だからその質問は、責任を負える立場の人間でないと尋ねることができないのだ」
「彼をあきらめるという結論に達するまで長い時間話し合った。そしてそれぞれの立場について考え、先の質問をするかどうかを決定した。そして我々はそう尋ねるところまで至らなかった」
「私だけの決定ではない……。そこで議論した人々による決定だった。このことは振り返って多くを語るべきものではないし、後悔しているともしていないとも言えない。いずれにせよグループとして達した意見であり、私もそのグループの一員であるということだ」