期待のベネズエラ人ドライバー、パスター・マルドナドが、2005年のルノーF1チームのドライバー育成プログラムに加わった。同プログラムには他に、2004年度から継続する4名のメンバーがいる。
　ルノーが2002年に立ち上げた同プログラムは、メンバーに対しキャリアにおけるサポートを行い、身体的トレーニングなども実施する。ルノーの若き使節としてドライバーらはトラック内外の基準点で評価され、‘劣等生’は予告なく切られるという、一員になるのは厳しいプログラムだ。
　2004年にイタリア・フォーミュラ・ルノー2000選手権で優勝したマルドナド。同プログラム加入と同時に、今季ワールドシリーズbyニッサンにDAMSチームから参戦するという発表も行った。DAMSからの同シリーズ参戦を決める以前には、ミナルディF1チームや複数のGP2チームでテストを行い、好印象を残していた。
　同プログラムを継続する4人の中には、2004年ワールドシリーズbyニッサンの覇者であり、また12月に開かれた招待選手しか出られないレース・オブ・チャンピオンズで優勝し才能を披露したヘイッキ・コバライネンもいる。コバライネンは2002年からの育成プログラムの一員で、2004年はルノーF1チームのR25の初期の開発作業にも携わった。今シーズンは、最高峰へのステップアップの夢を抱きながら、F3000チャンピオンで何度も優勝経験のあるアーデン・インターナショナルとともに初開催のGP2シリーズに参戦する。
　アルゼンチンのホセ・マリア・ロペスもメンバーだ。2004年にF3000デビューを果たした21歳、シーズン序盤から速さを披露し、GP2ではコバライネンとやり合うとみられる彼は、2003年にFRV6のタイトルを獲ったDAMSチームに戻っての参戦となる。
　他には二人のF3ドライバーがいる。南米のルーカス・ディ・グラッシとヨーロッパで活躍するロイ・デュバルもいる。ブラジル人のディ・グラッシは、イギリスF3で安定性には欠けたが期待させる1シーズンを終え、再び育成プログラムの下でイギリスのマナー・モータースポーツに加わり2005年F3ユーロシリーズに出場する。現在20歳で、2004年はハイテック・チームにて2勝と4度の表彰台を記録している。
　一方フランス人のデュバルの2004年は、厳しいシーズンを耐える一年となったが、終盤には何度か期待を抱かせる走りを見せて2度の表彰台フィニッシュを果たし、2005年の同プログラムの継続を決めた。22歳の彼は再びF3ユーロシリーズに参戦し、フランスのシグニチャー・チームで走る。

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