イギリスで活躍中の若手ドライバー3人が、マクラーレンとメルセデスにシルバーストンでのF1テスト走行へ招待された。彼らはそろってMP4−19のポテンシャルに圧倒されたと語っている。
彼らがドライブしたマシンは、2004年シーズン途中にBスペックマシンが投入するまで使用されていたもので、マクラーレンのベストパフォーマンスを発揮したマシンではないが、それでも3人の比較的短いレースキャリアの中では、最速のマシンを味わったと誰もが語っている。
「MP4−19は、今までドライブした中でもっとも速いマシンだったよ。F1マシンの卓越したスピードというものが本当に理解できたよ」とF3ユーロシリーズのチャンピオン、ジェイミー・グリーンは語っている。「今までのレースのキャリアで車のステップアップをしてきたけど、ブレーキとパワーについては、MP4−19はその中でももっとも大きな違いを感じたよ。本当に素晴らしい経験だった」
「僕の心臓はもうガレージを離れる前からドキドキしてたよ。特に僕はハンドクラッチを操作したことがなかったからね。でも全体的にうまくいったと思うよ。僕は2002年にマクラーレン・オートスポーツ賞をもらってるけど、それに加えて新たな素晴らしい思い出を手に入れた」
グリーンは、F3参戦わずか2年目の今年、シーズン終了まで4レースを残した段階でユーロシリーズのチャンピオンに輝いた。また彼は最近、2005年はF3からDTMにスイッチするものの、メルセデスとの関係は継続することを発表している。その他にF1マシンを初ドライブしたのは、アレックス・ロイドとルイス・ハミルトン。彼らはともに2004年は活躍しており、2005年もシングルシーターをドライブすることになりそうだ。
ロイドは、資金不足のためイギリスでのF3のスタートが遅れてしまったが、にもかかわらずスーパーファンド・ユーロ3000シリーズですぐさま上位の仲間入りを果たした。数レースで勝利を挙げて最終的にはランキングの6位の座を得た。今回招待された他の2名よりパワフルなマシンをドライブしていたが、それでもマクラーレンのマシンのパワーには驚きを隠さなかった。
「MP4−19でピットレーンから出た瞬間のフィーリングをどう表現していいか分からない」とロイド。「今回のようなセッションに参加できるのはドライバーにとっては最高の経験だよ。今年の締めくくりとしては本当にファンタスティックだ」
「これまでカーボンファイバーブレーキのマシンをドライブした経験はなかったんだ。だからまずそれに慣れる必要があった。でも終わりごろにはそのブレーキに頼もしさを感じるようになったし、うまく使えるようになった。今回のセッションを本当に楽しんだし、普段レースやテストを行っているマクラーレンチームのスタッフといっしょに仕事をすることができてすごく面白かったよ」