マーティン・ブランドルは、フォーミュラ・ワンは決して最悪の状況ではないとの自らの考えを述べた。
コメンテイターとなる以前に、ティレル、ベネトン、マクラーレン、そしてリジェなどのF1チームでレースをしてきたブランドルは、彼の新著『ワーキング・ザ・ホイール』のプロモーションの際に英クラッシュネットのインタビューに答え、F1を取り巻く状況は今後よくなっていくとは思うが、現状も基本的にはそう悪くないと語っている。
ブランドルは、F1がいまだ人気スポーツであるということを証明したリージェント・ストリートのイベントを例に出した。
だが、各チームの代表者が進むべき道について合意できないがためにF1が衰弱しつつあることには、ブランドルも同意した。
「そのとおりだ」とブランドル。「というのも彼らは長期的視野に立って変革を求めているのだが、それが短期的には悪影響を及ぼしている」
「彼らはその両者を区別しなければならなかったと思うし、来年という短期的な視野に立っての賢明な決定を下さなければならなかったんだと思う。それから長期的視野に立って新しいコンコルド協定に関する調整作業をしなければならなかったんだ」
「たしかにF1はあまりいい状態には見えないし、うまくいっていない部分もある。あちこち手を加える必要があるのは確かだ。だがフォーミュラ・ワンは最悪の状態にあるという意見には賛成しないね」
「僕はリージェント・ストリートに行って、それがレースではなく単なるデモランであってもそれを見たがっている数十万人の人々を目にした」
「中国、日本、そしてイギリスGPで多くの観客を見ているし、多くのテレビ放送を通じて、すさまじいほどのサポートを得ているのも知っている。『壊れていないものを修理するな』という意見もあるだろうが、F1はまた今よりずっといい状態になりうると思う」