イギリスGPの日程がF1カレンダーに復活したことで、第一の目的を達したかに見えるブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)だが、同イベントの開催が保証されるまでには、まだ長い道のりがあることを認めている。
BRDCと、F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンのフォーミュラワン・マネージメント(FOM)との話し合いの結果、修正された契約案がBRDCにオファーされた。しかし、この契約が合意に達するまでには、まだしばらく交渉が続くことになりそうだ。特にネックとなっているのは当面の契約期間の件らしく、BRDCは2年を、エクレストンは1年を希望している。この初期の契約は、後の話し合いによって、7年まで延長されることもありうるということだ。
BRDCのスポークスマンは、次のように述べた。「FIAの発表で、イギリスGPが暫定的な日程を与えられたことは前進だ。私たちは、FOMからプロモーター契約の草案を受け取ったが、今はまだ契約は締結されていない」
「私たちはFOMと話し合っているところで、その結果となる契約は月末までにまとめられる必要がある。2005年イギリスGPのオーガナイズにおいて、商業面での妥協を強いられないようにするためだ」
以前、このイベントは、主に施設の老朽化のことで批判されていた。そのために、BRDCは、施設の改修作業を開始できるように、まず2年間の契約を求めている。最近、このイベントをめぐる論争の最中には、支払いを求められた金額と支払える金額の差を縮める手助けに消極的だったイギリス政府だが、サーキットの再開発のための資金援助には前向きだと考えられている。
「私たちはこれまでの進展には満足しており、このまま交渉を続けて、経済的に可能なイギリスGP開催に漕ぎ着けたいと望んでいる。それはまた、持続可能なシルバーストン開発の土台づくりに役立つことになるだろう」と、スポークスマンは述べた。
FIAと世界モータースポーツ評議会が、水曜に発表したF1カレンダーの草案では、イギリスGPは暫定的に7月3日の日程を与えられ、従来通り初夏の開催とされている。