F1世界選手権第17ラウンドとなる日本GPは、BARにとって、シーズンを通してのお気に入りのサーキットのひとつ、鈴鹿で行われる。BARチームは、エンジンおよびシャシーの開発パートナーであるホンダを通じた日本とのつながりを誇りに感じている。また、ドライバーとしての強さを発揮している地元のヒーロー佐藤琢磨をも自慢に思っており、週末には多くのファンで埋まることをほぼ確実視している。また、チームは鈴鹿をシルバーストンに続く第2のホームレースとして考えているが、今年の鈴鹿はいつもよりもさらに重要なレースと見ている。それはBARにとって100回目のグランプリとなるからだ。
「琢磨も僕も日本GPにまた戻ることができて、本当に嬉しい」とバトンはコメントしている。「鈴鹿はすごく特別なサーキットだし、僕らの車とパッケージはそのサーキットにとても合っていると思う。車の方向性を変更したことは正解だと思うし、このサーキットの特性にはそれが重要なことなんだ」「僕らは鈴鹿では速いと思うよ。去年は4位と6位でフィニッシュできたしね。だから僕はそのレースにすごく期待しているよ。ホンダが所有するサーキットでのホンダのホームグランプリということもスペシャルな理由のひとつだ。僕らは今シーズン素晴らしい結果をいくつかのレースで得たけど、鈴鹿でもそうなってほしいね」
1962年にテストサーキットとしてホンダにより建てられた鈴鹿サーキットは、ザンドフールトやハラマをも設計したジョン・フーゲンホルツによるデザインだ。このサーキットは巨大なアミューズメントパークの中に設置されており、18のターンとF1サーキットの中でもユニークな8の字レイアウトをその特徴としている。サーキットは、一連の高速S字コーナーへと導く7速ギヤの高速コーナーで始まる。スプーンカーブと130Rは、ドライバーの間では常に高い評価を受けており、かなりのチャレンジスピリットを要求される。オーバーテイクは通常、周回の最後にある50mphのカシオ・トライアングル・シケインで行われる。だが簡単ではないが140mphの第1コーナーでも追い越しは可能だ。また、ターン11のヘアピンでもまれにオーバーテイクする場合がある。
「鈴鹿は高速コーナーとテクニカルなコーナーを高次元で組み合わせたサーキットだ。だからドライバーにとってもファンにとってもすごくエキサイティングなレースになるんだ」と佐藤は語る。「日本では多くのF1ファンが集まるし、僕にとってはホームグランプリだから、そこでドライブする感覚は言葉にできないものがあるね。鈴鹿のファンはいつも僕をすごく応援してくれるし、とても熱狂的なんだ! チームとしていい結果を出せた先週末の上海の後に、日本に戻れることをすごく楽しみにしているし、また表彰台に乗りたいね」