オーストラリア出身のF3ドライバーである、ウィル・パワーとウィル・デイビソンは、今年の初めに同国人のポール・ストッダートからF1でのテストを約束されていた。今季のパフォーマンスが認められ、このたび、その約束が再確認された。
ミナルディチームのスポークスマンが、ロイター通信に語ったところによると、同チームは2人の若手に、今年中にコスワースエンジン搭載のPS04をドライブする機会を与えるという。とはいえ、F1カレンダーが終わるまでは、そのテストは実施されそうもない。同チームには、シーズン中の走行を担当する契約を結んだドライバーが2人いるからだ。
パワーは、やはりオーストラリア人が運営するアラン・ドッキング・レーシングからイギリスF3選手権に参戦中で、これまでに103ポイントを獲得し、選手権7位につけている。一方デイビソンは、13位と成績が伸び悩み、メニュ・モータースポーツでのシートを手放さねばならず、現在はさらに資金を探しているところだ。しかし皮肉なことに、ごく最近、注目を集めているのは、同じくオーストラリア人のマーカス・マーシャルだ。彼はシルバーストンで行われたウエット/ドライのレースで、フォーテック・モータースポーツに驚きの勝利をもたらした。
ミナルディは、脆弱な経済状態にもかかわらず――あるいは、その経済状態が理由かもしれないが――すでに、ベルギー人のバス・ラインダースを、レース週末に第3ドライバーとして走らせている。また最近、ロシア人のセルゲイ・ズロビンを、レース以外のテストドライバーとして採用した。その役目は、シーズン当初からポルトガル人のティアゴ・モンテイロが担っており、ズロビンはその働きを補うことになった。
スポークスマンは、次のように語った。「ティアゴとセルゲイとは契約があり、ウィル・パワーとウィル・デイビソンは、今年のオーストラリアの際に、ポールからテストの約束を受けている。これらのドライバー全員が、今後2カ月半の間にチームのテストに参加することになる。今年の残りのテストスケジュールは、近々発表する」