2カ所の脊椎骨折のため療養中のラルフ・シューマッハーの今後について、マネージャーのウィリー・ウエーバーは、今週末のイギリスGPで発表が行われると語った。
何カ月も繰り返しささやかれている噂を信じるならば、ウエーバーはラルフ不在のまま、トヨタとの契約を発表することになりそうだ。その場合、ラルフのチームメイトとなるドライバーが誰になるのかは今のところ予想がついていない。とはいえ、オリビエ・パニスはフランスGPの木曜会見で来季の残留をほのめかす発言をしているし、また、クリスチアーノ・ダ・マッタは、チャンプカー・シリーズに戻る意思はないと言い切り、インターネットで流れた噂を否定しており、リカルド・ゾンタも2005年のレギュラードライバー入りを目指してアピールし続けている。
唯一ウエーバーの計画の障害となるのは、ラルフの健康状態だろう。ラルフは今季中の復帰が絶望的と思われており、2005年にラルフに賭けてみようとするチームに対しては、彼の健康状態が問題ないということを明らかにする必要があるだろう。先週土曜日にフランスGPでインタビューを行ったITVテレビに対し、トヨタチームのジョン・ハウエット社長は、ウエーバーの楽観主義をちくりと刺すような発言を行った。
「我々が求めているのは、良いコンディションにあり、レースができる状態にあるドライバーだ」とハウエット。
医師団は、ラルフがアメリカGPの事故から復帰するまで、3カ月ほどは欠場することになるだろうと話していたが、ウエーバーは、8月中旬のハンガリーGPから同月下旬のベルギーGPの間に、ラルフは復帰するのではないか、という個人的な見方を示した。ウイリアムズチームは、ラルフは完全に体調が回復するまで、じっくりと時間をかけるべきだと述べており、まだジャガーの契約下にあるマーク・ウエーバーを、ラルフの代役として連れてくる考えがあるとも見られている。