ラルフ・シューマッハーが、2週間前のインディアナポリスで今季絶望ともいわれる重傷を負う前からすでに、来季のウイリアムズBMWのドライバー候補については、様々な憶測がなされていた。
ラルフが10月の日本GPか、もしかすると来年のオーストラリアGPまでは復帰できそうもないことが明らかとなった今、ウイリアムズチームの今季と来季のシートに関して、ますますウワサが錯綜している。
マーク・ウエーバーは、2005年のドライブに関して打診を受けたことは認めたものの、それ以上のウイリアムズとの接触を否定しているが、以前にもまして来季の同チーム入りが有力視されている。
マニ−クールのパドックでのウワサによれば、ウエーバーはすでにウイリアムズとの契約にサインしているとまで言われている。アメリカGPの結果により、ジャガーの成績がウエーバーを強制的に再契約させるための最低限の基準に達しないことが判明した後、すぐに契約が結ばれたというのだ。
この契約によって、ウエーバーが、今季空きができたファン−パブロ・モントーヤのパートナーの座を占めることになるのかどうかはまだ分からない。ウエーバー自身は、これまで通り、早期の移籍についてウイリアムズからのアプローチはまったくないと、否定し続けている。興味深いことに、ウイリアムズは今回のフランスGPに向けてリザーブドライバーのマルク・ジェネが走ることを発表しただけで、マニ−クール以降のことについては今後検討するとしている。
モントーヤがすでに2005年のマクラーレン移籍を決めており、ラルフの再契約も可能性が薄いため、ウイリアムズは来季を2人の新しいドライバーでスタートすることになりそうだ。ウエーバーがそのひとりになることは、ほぼ確実だ。元テクニカル・ディレクターのパトリック・ヘッドは、ウエーバーはウイリアムズでチャンピオンとなったアラン・ジョーンズのようだとしている。ウワサによれば、そのパートナーに選ばれるのは、デイビッド・クルサードか、このところ活躍めざましいBARのテストドライバー、アンソニー・デイビッドソンではないかと見られている。ただし、パトリック・ヘッドは、クルサードについてとても好意的とはいえないコメントを残している。ジャック・ビルヌーブに関しては、まもなくウイリアムズでテストを行うと言われているものの、候補からは外れているようだ。
デイビッドソンは、今季BARに乗って金曜のセッションで活躍を見せたおかげで、2005年に向けて引く手あまたの状態になっている。ザウバーとジャガーも、彼に興味を示していることが知られている。