F1ハンガリーGPは土曜最終予選に向けた午前のフリー走行2回目、3回目が行われ、ラルフ・シューマッハーが唯一1分21秒台に入れるトップタイムを記録した。
9時からのセッションは気温・路面温度とも27度のコンディションで開始。雲の見えない快晴で、昨日よりさらに暑くなる模様。
各車まだ数周もしない9時14分、赤旗が提示されるほどの大クラッシュが発生した。7周目に入り、3コーナー過ぎの下り坂を駆け下っていたラルフ・ファーマンのリヤ・ウイングが突然脱落。そのまま右コーナーに進入しようとしていたファーマンはたまらずスピン!コースサイドをまるで“石切”のように吹っ飛んで行き、右サイドからタイヤバリアに大クラッシュ!ファーマンはしばらくコクピットから出られなかったが、やがてマーシャルの手を借りて立ち上がり、担架の上でヘルメットも自分で脱いだ。リヤウイング脱落時は250km/h、クラッシュ時はおそらく200km/hが出ていただろうが、救急車から医療室に担送されるさいに手を振っていたところをみると、ファーマンが重傷を負っている様子はない。ただしチームメイトのフィジケラは事故以後このセッションを走らなかった。
赤旗中断時間は25分間。最高でも16周を消化するのがやっとだったが、トップタイムを出したのはフェルナンド・アロンソで、1分22秒950。これにミハエル・シューマッハー、ルーベンス・バリチェロのフェラーリ勢が続いた。
午前中2回目のセッションは10時20分から開始。路面温度は36度に上昇し、最終的には38度に達した。
トヨタのクリスチアーノ・ダ・マッタがスピンし、ストップ。キミ・ライコネンのマシンのエンジン右バンクから大白煙が上がったものの、セッション終盤であり、そのままピットロードに入れたから体勢に影響なし。どうせエンジンは積み換えられるのだ。ニック・ハイドフェルドがコース上にストップしたが、アクシデントではない。
トップタイムを記録したのはラルフ・シューマッハーで、1分21秒939。0.374秒差で2位がミハエル。バリチェロ、ファン−パブロ・モントーヤ、マーク・ウエーバーらが続く。ウイリアムズとフェラーリのガップリ四つながら、“一発”のタイムはミシュラン有利か。