今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。F1第11戦ベルギーGPの週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。レース結果だけにとらわれず、3日間コース上のプレイを重視して採点する。(最高点は星5つ☆☆☆☆☆)
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☆ マーカス・エリクソン
こつこつポイントを貯めていかねばならない、いまのザウバーにエリクソンはぴったりかもしれない。ハンガリーGPに続き2台が10位・11位フィニッシュ、エリクソンは2点追加。好スタートを切ったあとのペースは上がらなかったが、着実に10位連続入賞。アップデートしたフェラーリ・パワーユニットの効果を後半これから引き出すには、フェリペ・ナッセと役割分担しつつ、2年目の経験がいっそう求められる。
☆ カルロス・サインツJr.
レスダウンフォース&ロードラッグの空力セットアップで挑んだトロロッソ。とてもナーバスな挙動をオールージュ脇で見ていて、はらはらドキドキ(!)。それでも果敢にアクセルを踏む走りはWRCスターだった父親みたい。予選トップ10アタックは今年のベストと言おう。ところが、またまた4レース連続のパワーユニット関連トラブル。9月1日21歳の誕生日を境に、不運の連鎖を断ち切れるか?
☆☆ ニコ・ロズベルグ
スペインGPからハンガリーGPの6戦を抽出すると、首位ルイス・ハミルトンを“6点リード”。決して負けてはいないが、金曜フリー走行2回目で、あの恐怖体験。ブランシモン入口で300km/hコーナリング中に右リヤタイヤがバースト。エスケープ内でクラッシュせずに止まったのは奇跡だ。翌日から何事もなかったかのようにドライビングに打ちこむ姿はレーサーそのもの。たくましい精神力を讃える。