2012年F1ブラジルGPの日曜決勝で、マクラーレンのジェンソン・バトンは優勝を獲得。ルイス・ハミルトンはリタイアを喫した。
■ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス
ジェンソン・バトン 決勝=1位
今日のレースに参加した人全員が尊敬に値する。本当にクレージーなレースだったんだ! コンディションの関係でたくさんの動きがあった。タイヤを必要な温度まで温めることができるクルマとそうでないクルマがあったからね。レースの大部分で、コンディションにぴったり合っているとは思えないタイヤで走った。でもラップタイムは他のタイヤを履いているクルマと比べても問題ないんだ。エンジニアのデイブ(・ロブソン)と無線でずっと話をして、何がうまくいきそうで、何がそうでないかを理解しようとした。
ルイス(・ハミルトン)とのバトルは面白かったよ。特に最初の10周が楽しかった。クリーンなとてもいいバトルだった。彼が最後まで走れなかったのは残念だ。ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのチームメイトとしての最後のレースで彼とすごい勝負ができてよかった。「ルイス、君と一緒に働けて本当によかった」と彼に言いたい。この数年僕らは一緒にいくつもの素晴らしいレースをしてきた。最高に楽しかったよ。
今日のレースの話題に戻ろう。セーフティカーには苦しめられた。40秒のギャップを築いていたのにそれを失ったんだからね。その後、雨が落ちてきて、インターミディエイトに換えるタイミングをうまく選べるかどうかの勝負になった。その後チャレンジはまた形を変え、今度はクルマを労わって最後まで持っていくことが重要になった。水たまりがたくさんあって、特にポール(・ディ・レスタ)が事故を起こしたところがひどかった。その前の周にそこを通った時、僕もコントロールを失いかけて、ひやっとしたよ。
最後になったけれど、セバスチャン(・ベッテル)にお祝いを言うよ。3年連続タイトル獲得というのは素晴らしい仕事だ。
ルイス・ハミルトン 決勝=リタイア
ジェンソン(・バトン)、それからセバスチャン(・ベッテル)に心からおめでとうを言うよ。コンストラクターズ選手権2位の座を一緒に獲得することができなくて残念だけど、僕らはベストを尽くした。
セバスチャン、おめでとう。彼のチームは常に団結し、今日は大きなプレッシャーの中で難しい仕事をやり遂げた。
これで2012年シーズンが無事に終わったわけだけど、少しぼうっとしてるんだ。今日は複雑な気分だよ。レースで完走できなくて悲しい。一方で将来に向けてわくわくしてもいる。ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスと友人だちが恋しくなるだろうな。それでも自分の今後については前向きな気分だよ。今年いい仕事をしたと思えるから、いい気分で冬を迎えられる。2012年には全力を尽くした。これ以上のことはできないほどにね。
今日に関してだけど、ニコ(・ヒュルケンベルグ)との事故についてはあまり覚えていないんだ。でもレース後、彼が来てくれたのはよかった。
この6年、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスの一員として過ごしたのは素晴らしい経験だった。皆に感謝するとともに、彼らの成功を心の底から祈るよ。素晴らしい人たちで、すごく支えになってくれた。彼らはこれからもいい仕事をし続けるだろう。だからボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのひとりひとり、全員に言いたい。皆と別れるのが本当に寂しい。