キミとの新旧王者バトルを制しベッテルが今季初V

LAT

　2012年F1第4戦バーレーンGPは現地時間22日に当地のバーレーン・インターナショナル・サーキットで57周の決勝レースが行われ、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが今季初優勝を飾った。ザウバーの小林可夢偉は13位に終わった。

　首都マナマから南に20km、砂漠の中に位置するバーレーン・インターナショナル・サーキットは、2年ぶりのF1開催を迎えたものの、グランプリを前にF1開催の決定に対して反政府運動のデモが一部で激化。F1チームもスケジュールの変更や帰国者が出るなど影響を受けたが、なんとか日曜の決勝にこぎ着けた。

　決勝日の天候は晴れ、気温27度、路面温度は32度。レースは、ポールポジションのベッテルが序盤から2番手のルイス・ハミルトン以下を引き離してレースの主導権を握る。しかし、7番手スタートのロメイン・グロージャンと予選でタイヤを温存し11番手から追い上げを見せたキミ・ライコネンのロータス勢がライバルを次々に交わして2、3番手までポジションを上げてくる。

　勢いに乗るロータス勢はその後もハイペースでトップのベッテルに迫り、チームメイトにに比べてペースの上回るライコネンが24周目に2番手に上がると、2回目のピットインを終えた時点で、ライコネンはベッテルの2秒後方に迫った。ライコネンはその後も快調なペースで周回を重ね、33周目にはベッテルを1秒以内に捉える。

　そこからは新旧王者による一進一退のバトルが展開。ペースではわずかにライコネンが上回るものの、ベッテルもファステストラップで応戦するなどしてトップを死守した。レースを決めたのは最後のピットストップ。ベッテルが先にピットに飛び込んだものの、ロータスはライコネンに同時ピットインを指示。これでふたりポジションは変わらず、タイヤ交換で息をを吹き返したベッテルが終盤にもライコネンの追い上げを受けたがなんとか退け、苦しみながらも今季初のトップチェッカーを受けた。

　ライコネンは「一度は勝つチャンスがあった」とレース後に語ったものの、復帰4戦目にして2位表彰台を獲得。チームメイトのロメイン・グロージャンも4位のマーク・ウエーバーに25秒以上の大差をつける堂々の3位表彰台となった。

　5番手にはニコ・ロズベルグが入ったが、ロズベルグはレース中にハミルトン、フェルナンド・アロンソに対して危険な幅寄せでポジションを守るなど、レース後にスチュワードによる審議が待っている。6位は唯一2回ストップを決めたポール・ディ・レスタ、7位アロンソ、8位ハミルトンとなり、9位にはここまでノーポイントが続いていたフェリペ・マッサが入り今季初のポイント獲得を果たした。10位は5グリッド降格で22番手からスタートしたミハエル・シューマッハーが入っている。

　ザウバーの小林可夢偉は、レース終盤まで2回ストップ作戦でポイント争いを繰り広げたが、最後はタイヤがもたずに3回ストップに切り換え、13位に終わった。

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