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クルサード「ハミルトンの起用は早すぎた」

2006年11月28日

 デイビッド・クルサードは、以前所属していたマクラーレンが来季のレースドライバーとしてルイス・ハミルトンを起用したのは間違いだと語った。

 マクラーレンは24日、GP2チャンピオンのハミルトンを来季、フェルナンド・アロンソのパートナーとして起用することを発表した。ファン−パブロ・モントーヤがNASCAR転向を決め、シーズン途中にチームを去った後、テストドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサが残りの8戦に出場したが、チームは、経験のあるデ・ラ・ロサよりハミルトンをレースドライバーにすることを選んだ。

 マクラーレンのボス、ロン・デニスもメルセデス・モータースポーツのボス、ノルベルト・ハウグも、時期的にハミルトンをレースドライバーにするのは適切であると述べている。しかし、クルサードは、9月にF1マシンをドライブしたばかりのハミルトンをレースドライバーにするのは時期尚早だという考えを示した。

 クルサードは英ニュース・オブ・ザ・ワールド紙に対し、次のように語った。
「マクラーレンは彼にチャンスを与えるのが早すぎたと思う。僕のかつてのボスであるロン・デニスは、彼を1年間はテストドライバーとして使ってから、レースドライバーに昇格させるべきだったと思う」
「ルイスには、F1で成功するための姿勢も意欲も備わっているのは間違いないだろう。ただ、1年間はテストドライバーを務めた方がよかったと思う。彼はまだ21歳なのだし、先は長いのだからね。フェルナンド・アロンソを僚友に持ち、彼はかなり苦労すると思う。アロンソはマクラーレンに初めて加入するとはいえ、2回ワールドチャンピオンになった人物だ。まず比較対象となるのはチームの僚友なのだから、アロンソと大きなギャップが出てしまえば、ルイスは自信を失うだろう」


 また、クルサードはテストドライバーを1年間務めればF1でのレースの準備ができるだけでなく、プレッシャーも軽減すると加えた。
「ルイスには間違いなくポテンシャルがある。しかし、彼にはそれを開花させる時間が必要だ。ドライバーとしてのみならず、人間としてもね」
「僕が24歳の時、アイルトン・セナがサンマリノで悲劇的な最期を迎え、ウイリアムズからレース出場のチャンスをもらうことになった。それまで僕は3年間、テストドライバーを務めていたので、準備はできていた。にもかかわらず、僕はいくつかミスを犯した。トラック上でも人生においてもね。僕はその頃、自分の人生を生きるのにも、レースドライバーとして生き残るのにも必死だったんだ」
「ルイスがレースをしたくて仕方がないのは分かる。でも、もっと経験を積んで、あらゆるプレッシャーをうまく処理できるようにしておいた方がよかったと思う」

 ハミルトンは来シーズン、クルサード、ジェンソン・バトン、アンソニー・デイビッドソンに次ぐ4人目のイギリス人F1ドライバーとしてGPに参戦する。




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