ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロが、ダブル入賞を果たした前戦トルコGP。そして、Honda Racing F1 Teamはヨーロッパラウンド最終戦となる第15戦イタリアGPに挑む。
舞台となる「アウトドローモ・ナチオナーレ・モンツァ」は、ミラノの北に位置し、緑が生い茂るロイヤルパークの中にある。グランプリコースの中でも、最も歴史の古いサーキットのひとつである。
GPを前に、ここに全11チームが集まり、前回のテストから夏休みを挟んで5週間ぶりとなる合同テストを行った。このモンツァは、最高時速が340km/hを超え、全戦の中でも随一の高速コースだ。Hondaは3日間に、全4人のドライバーが参加し、イタリアGPに向けてのマシンセットアップやタイヤ選択などを集中的にこなした。
■ルーベンス・バリチェロ
「モンツァは僕にとって、本当に特別なイベントだ。今でも多くのイタリアのファンから手紙をもらうし、待ちきれない週末だよ。ここでは、2002年と2004年の2回勝つことができた。これらは数多くの思い出の中でも、特に忘れられないものだ。速さの点でいえば、ここは、F1カレンダーの中でも文句なしに最も速いサーキットだ。正確なブレーキングと、トラクション性能、そしてもちろんエンジンパワーが、ここでは求められる。レースに向けてのテストは、タイヤ選択と低ダウンフォースでのクルマの煮詰めが主なメニューだったけど、僕らはいい結果を得ることができた。だから週末のレースが、本当に楽しみだ」
■ジェンソン・バトン
「モンツァでのレースが、楽しみでしょうがない。週末の雰囲気は最高だし、これまでエキサイティングなレースが行われ、今年もファンにとって素晴らしい展開になることを期待してるよ。ここでは2004年に表彰台に上がってるし、走って楽しいコースだ。今年は路面が再舗装されたために、タイヤ選択には特別な注意が必要だった。でもミシュランとの共同作業でのテストは、すごくうまくいったよ。このコースでのマシンバランスは、そんなに悪くないから、レースでもかなりいけると思う」
■ジル・ド・フェラン
Honda Racing F1 Team
スポーティングディレクター
「F1を愛する人々にとって、モンツァに行くことは特別な意味を持つはずだ。その歴史は他とは比べられないし、雰囲気も最高に盛り上がる。長いストレートと高速コーナーで構成されたコース自体も、他のサーキットにはないといっていい。ここではとにかく空力面での効率のよさと、エンジンパワーが重要となる。今年、コースの大部分が再舗装されて、タイヤに要求される特性が少し変化した。それもあって3日間のテストでは、タイヤ選択を集中的に行った。もちろん空力セッティングも、欠かさなかったけれどね。ジェンソンとルーベンスは過去、ここで素晴らしい成績を収めている。特にルーベンスは、2度の優勝経験がある。テストでのマシンパフォーマンスも悪くなかったし、この週末は好結果が期待できそうだ」