Honda Racing F1 Teamはつかの間の夏休みを終え、第14戦トルコGPを戦うべく、イスタンブールへと向かう。舞台となるイスタンブールパーク・サーキットは、ボスポラス海峡のアジア地区に位置する、最新鋭のコースである。
2週間前のハンガリーGPで、チームとジェンソン・バトンは、手に汗握る展開を制し、念願の初勝利を獲得し、この成果に、チームは今も勇気付けられている。今週末、RA106には「72」のロゴが貼られることになる。これが、Hondaにとって通算72勝目を意味し、また、Hondaワークスチームとしての優勝が、1967年イタリアGPでジョン・サーティースが獲得して以来となることを記念するものである。
このハンガリーGP以降は、実走テストの禁止期間に入り、その間、チームは勝利を祝うとともに、今シーズン残り5戦に向け、気を引き締めた。
昨年が初開催だったトルコGPは、ここ数年にないほどの抜きつ抜かれつのスリリングなレースとなり、チーム、ドライバー、そして観客に高い感銘を与えた。反時計回りの起伏のあるコースは、ドライバーにとっては非常に難易度の高いレイアウトである。なかでも3つのクリップポイントを持つ高速8コーナーは、実に挑戦しがいがある。
■ルーベンス・バリチェロ
「初めて訪れた去年のトルコは、楽しい思い出がいっぱいだ。サーキットについては、特にその設備とレイアウトの素晴らしさに、非常に感銘を受けた。コースは起伏がかなりあり、ドライバーにとって走りがいがある。しかも抜けるポイントが、いくつもあるしね。肉体的にも、かなりきついコースといえる。今週末はかなりの暑さが予想されるだけに、なおさらだ。ハンガリーGP後の夏休み中は、その辺を考えながら、きっちり身体作りをして来たよ。ドイツとハンガリーの両GPで、僕らの戦闘力が向上してることは確認できた。その後テストはしてないけれど、この週末もいい結果が出せることを信じているよ」
■ジェンソン・バトン
「2週間前の初優勝から毎日が本当にめまぐるしく過ぎて行った。でも、ようやく静かに過ごせるようになって、あたらめて勝利の喜びをかみしめているよ。いつでも全力を出して戦える準備はできてるし、残り5戦も最高の結果を出したいと思ってる。この2週間、忘れられない数々の素晴らしい出来事があった。でも今はそれは脇に置いて、トルコでのレースとシーズンの残りに集中したい。ハンガリーでは、あらゆる状況が僕らに味方してくれ、僕らもそれを十分に活かすことができた。この勝利で、チームはさらに高いモチベーションを得ている。いつかは勝てるとずっと思い続け、そして今、僕らは本当に勝者になったんだ。これからもチャレンジが続くけど、今週末のトルコは僕らのクルマに合ってるし、いい結果が出せるはずだよ。去年もここでは楽しんで走れたし、レースも悪くなかった。週末が待ち遠しいね」