6月12日(日)、カナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで、第8戦カナダGPの決勝レースが行われた。決勝レースは、曇り空の下、午後1時に気温32度、路面温度45度、湿度58%というコンディションでスタート。予選9番手から好スタートを切ったヤルノ・トゥルーリは、一気に7番手まで浮上。その後もチャンスを逃さずポジションを上げ、レース終盤には3位躍進を果たした。しかし、63周目、残り8周にして、ブレーキトラブルに見舞われ、痛恨のリタイア。一方、予選10番手スタートのラルフ・シューマッハーは、出走20台中9台が戦列を去るサバイバルマッチを最後まで戦い抜き6位でフィニッシュ。ポイント獲得を果たし、パナソニック・トヨタ・レーシングは、コンストラクターズ選手権3位タイでレースを終えた。
優勝は、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)であった。
ラルフ・シューマッハー
「カナダGPで3ポイントを獲得できたことに満足している。この週末起こった全てのことを考えれば、ベストな結果だと言えるだろう。今日、上位争いへとレースの流れを掴めなかったことは、理由を判明させなければならない。残念ながら、スタートでポジションを失ってしまったことは、その後の展開で、我々が立てたレース戦略に苦しむことを意味した。しかし、序盤にハードなバトルの末に順位を上げ、そのポジションを維持し、展開を見守った。不運だったのは、J.モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)がピットインした際に、セーフティカーが導入され、レース・コントロールからの指示で、あのポジションに留まらざるを得なかったことだ。とはいえ、ヤルノ・トゥルーリが表彰台目前の走りを見せたことは、全てが上手く行けば、我々は上手くレースを戦えるということを示しており、良いニュースだ」
ヤルノ・トゥルーリ
「私にとっても、チームにとっても非常に残念な結果となってしまった。ブレーキのトラブルに見舞われるまで、我々は好調で、表彰台へ向け万全の状態だった。トラブルが出るまでは、何の兆候も無く、ブレーキは好調だった。問題が起きたのが、最終シケインで、ランオフエリアも広く、不幸中の幸いだった。スタートは素晴らしいトラクションで、一気に躍進出来、最初のコーナーでは、イン側を攻めようとしたが充分なスペースが無く、アウト側へとラインを変更した。佐藤琢磨(BARホンダ)がラインを抑えてきたが、全開で縁石に乗りながらも彼をパスすることが出来た。本当に上手く行った。その後も“TF105”は好調で、我々の戦略とセットアップで考える限り最良のレース展開となった。非常に暑く、タフなレースだったが、我々は、いつものように最良の結果を求めて、そのコンディションに対する充分な準備が出来ていた。チームは週末を通して素晴らしい仕事をしてくれた。ここまでの3レースで3回の表彰台獲得のチャンスを失ったことは残念だが、これもレースだ」