BARホンダは先週、サーキット・デ・カタルニアで、3日間に渡り4人のドライバーを投入してテストを行った。ジェンソン・バトンがラップレコードをマークしたほか、今シーズンの成功に向けて信頼性も証明した。
　テストでは11レース分以上の距離にあたる719ラップを走り込み、信頼性を証明することができた。開幕3戦、リタイアが続いたBARとしては、イモラでのパフォーマンスに期待が持てるテスト結果となった。
　チーフテストエンジニアのマーク・エリスは次のように語った。
「今週のテストは本当にポジティブなものとなった。チーム一丸となってマシンを最高の形に仕上げ、毎日のテストに臨んだ。ハードワークの甲斐あって、2台のマシンとも素晴らしい信頼性を証明することができた」
「みんなでマシンパフォーマンスの向上に徹した結果、かなり進化させることができた。今のプログラムをポール・リカールでも続け、イモラでのヨーロッパラウンド初戦に向けてさらなる準備を進め、新たなパーツも導入していくつもりだ。今週はまた、3つの異なるエンジンを載せて2レース以上の距離を走り込むことができた。ホンダのスタッフも大いに喜んでいる」
　テストでは、空力の向上、最新型のホンダエンジンのテスト、ミシュランのタイヤ評価が主に行われた。バトンとリザーブドライバーのアンソニー・デイビッドソンは6日からテストを始め、それぞれ007-01とニューシャシー007-005をドライブして、アップグレードした空力の評価とスペインGP用のタイヤ選択を行った。

　バトンは7日も007-01をドライブして、空力の評価テストを続けた。141ラップを走り込み、佐藤琢磨が以前カタルニアでマークしたラップレコードを破る1分13秒552のファステストタイムをマークした。
「7日のテスト終了間際、新しいラップレコードがマークできて嬉しかった。しかし、テストはとても忙しかった。新しいパーツを試しながら、主に信頼性と空力の向上に集中して作業を行った。テストは順調に進み、前進できたことは確かだが、他のチームに比べてどれぐらい前進できたかは、はっきりとは分からないね」
　佐藤は7日にテストに合流し、午前中はマシンのセットアップを行い、午後にかけてタイヤ評価を行った。佐藤のテストプログラムが終了した後、チームは残った最後の時間、急遽エンリケ・ベルノルディに2005年型マシンを初めてドライブさせ、90分に渡ってセットアップ作業を行った。
「新型007を初めてテストドライブした」とベルノルディ。
「素晴らしい感触だった。コンセプトカーより圧倒的によかった」
　佐藤とベルノルディは8日もテストを続けた。時折雨が降るなか、2人はインターミディエイト・ウエットタイヤ用テストを行った。この日、ベルノルディは、目標とした距離を走り込み、彼に課せられたプログラムをすべてこなし、テストを終了。午後遅くになって、トラックが乾いたため、佐藤はドライタイヤに履きかえ、空力の評価テストを行った。
「マシンパフォーマンスが向上し、スピードも速かったので満足している」と佐藤。
「残念ながら最終日は雨が降ったが、ウエットタイヤについて満足のいくテストができたし、異なるセットアップが試せたのでよかった。バルセロナではとてもポジティブなテストができたが、来週のポール・リカールでも同じようなテストを続けていく必要がある」

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