FIA会長マックス・モズレーが、F1のプライベーターチームのひとつがチームの売却について交渉中であることを示唆したため、そのチームはどこなのか、さまざまな憶測が流れている。
ウイリアムズ、マクレーレン、BARといったチームは、ほぼマニュファクチャラーチームとみなされている一方、ザウバーやミナルディは、真のプライベーターであり、ジョーダンがミッドランド・グループにチームを売却したのに続いて、彼らもチームの売却を模索する可能性はある。この2チームのプライベーターのうち、売却のウワサがあるのはザウバーだ。ミナルディは、F1チームのうち、もっとも資金的には恵まれていないチームではあるが、ポール・ストッダートは先月、現時点ではチームを売却する意思はないと語っている。
「そのプライベーターの1チームが、資金力のある組織と交渉をもっていると私は理解している」とモズレーは、木曜日に行われたメディアを対象とした非公式の昼食会の席で報道陣に語っている。
ザウバー売却かとのウワサはここ1、2週間流れていたが、モズレーの言及が単なる憶測に過ぎないのかどうかは明らかになっていない。レッドブルのディートリッヒ・マテシッツは、最終的に自身のチームを所有することとなり、今シーズン、ザウバーはレッドブルからの支援を失った。だがザウバーは、マテシッツが所有していたチームの株式を大手銀行クレディ・スイスに売却、チームの筆頭株主となっている。しかし、売却の時が来た場合、それを取り仕切るのはチームボスであるペーター・ザウバーであると考えられている。
一方、grandprix.comの報道によれば、ザウバーはいまだチームでの議決権を持つだけの株式を保有しており、現時点で売却の計画はないという。ここ最近数カ月の中でチームが技術的なインフラ設備を整えたことからも、すぐに売却することはないようにも思われる。