ＢＡＲのテストドライバーであるアンソニー・デイビッドソンが、来季ウイリアムズからレースに出るチャンスを阻もうとする、契約上の論争に頭を痛めている。
　デイビッドソンは今週末、ウイリアムズのテストに参加してＢＭＷ搭載のマシンを走らせるはずだった。このテストでフランク・ウイリアムズは、２００５年のマーク・ウエーバーのチームメイト候補を選ぼうとしている。デイビッドソンは今シーズンＢＡＲにて、フライデーテストで数々の印象的な走りを披露し、同候補の最有力ドライバーとささやかれてきた。
「ずっと待ち続けてきたビッグチャンスなのに、本当にやり切れない」と英ニュース・オブ・ザ・ワールド紙に語る彼。「（テストは）来年ウイリアムズに乗るための最高のチャンスになったはずなのに。両チームともこれ以上争っても仕方ないと気付き、合意に至ってくれることを願うばかりだ」
　もし最後まで問題が解決しなければ、デイビッドソンはＢＡＲのテストドライバーを続けるしかなくなる見通しだが、今季チームはコンストラクターズ選手権で２位に入っていることから、彼は今季務めた金曜の走行を担当できないという事態になる。しかし、もし来シーズン末にジェンソン・バトンがウイリアムズに移籍すれば、デイビッドソンが２００６年のＢＡＲレギュラー第一候補の座につくことは堅いと見られている。
　そうなればデイビッドソンはトップシートのひとつを得るわけだが、彼は来シーズンにレースをしたい、脇から傍観するのはごめんだという。
「今シーズンは全部のグランプリサーキットをテストすることができてすばらしい経験だった。だが、テストをもう一年やりたいとは思わない。同じことをやって今まで以上のことが学べるとは思えないから」

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