先週のモナコGPで、自らの誕生日を3位表彰台で祝ったルーベンス・バリチェロは、2、3日家族と共に過ごした後、今週末のヨーロッパGPに向けてニュルブルクリンクを訪れる。
バリチェロはモナコGPについて、昨年のレースに似た点があったと振り返る。
「状況は異なっていたものの、今年のモナコGPは昨年のGPと多くの点でよく似ていた。予選では期待したほど速くなく、レースでも他のチームの方が若干速くて苦労した。僕はフィニッシュまでかなり難しいレースを強いられていたので、あのような結果が出てラッキーだった」
「チームは現在もレースが順調にいかなかった原因を調べている。ひとつには、比較的長めに燃料温存に努めたため、タイヤ圧が下がってしまったことが挙げられるかもしれない。タイヤ圧が下がったときは、このままトラック上に残ってレースが続けられるのかどうか疑問だった」
「モナコのレースはまだテレビ画面で見ていないが、観客にはとてもエキサイティングなレースだったと思う。(ジャンカルロ)フィジケラがアクシデントを起こしたとき、ガードレールが目前まで迫った。あのときは、まるで飛行機で雲の中に入っていくような感じだった」
今年のモナコGPはエキサイティングなイベントだった。とくにヤルノ・トゥルーリの初優勝は周囲を興奮させた。
「もちろん、レースは自分自身のために頑張っているんだけれど、表彰台で新しい顔に出会えたのはよかった。新しいウイナーが生まれて、表彰台もファンも気分一新といったところさ」
フェラーリにとってはモナコは残念な結果になったが、バリチェロはチームの進化が止まったわけではないと語る。
「チームの目標はこれまでと変わらない。シーズンの最後まで、毎レースで優勝することだ。努力することをやめてしまえば、事態は急転するだろう。しかし、チームのみんなは、次のレースが2週間後ではなく数日後に行われることを喜んでいる。つまり、優勝するために早くレースに出たくてたまらないと思っているのさ」
ヨーロッパGPについて、バリチェロはここもまた難しいトラックでのレースだと語った。
「ニュルブルクリンクではベストを尽くす。去年はタフなレースになった。ニュルブルクリンクで重要なのはタイヤだ。通常、各ドライバーのラップタイムにほとんど差が出ないため、モナコとは異なった面白い週末になるはずだ」
「僕たちはモナコ以上にコンペティティブなレースを展開していく。サーキットは山間部にあり、今年はいつもより早くレースが行われるので、天候がどうなるか注目している」