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バーレーン初日フリー走行でデビッドソン3番手

2004年4月3日

 バーレーンGPの初日は、エンジントラブルやタイヤバーストが続出。マレーシアを上回る高い路面温度や、コース上を舞う砂漠特有の砂など、マシンには過酷な幕開けとなった。そんな中、Lucky Strie B・A・R Hondaは、ほぼトラブルフリーで3台が周回。第3ドライバーのアンソニー・デビッドソンが3番手タイムをたたき出したほか、ジェンソン・バトンが7番手。佐藤琢磨は12番手のタイムだった。

 中東で初めてのF1開催となるバーレーンGP。サーキットは2週間前にほぼ完成にこぎつけ、開所式を行なったばかりだ。とはいえ開催前日までコース脇の舗装工事をしたりと、直前になっても慌しい雰囲気が続いていた。初日の最高気温は、32℃。ちょうど2週間前のマレーシアに比べれば5℃ほど低いが、路面温度は53℃を記録。舗装表面が黒っぽいために、すぐに温度が上がってしまうようだ。それに加えて1、000mを超える長いストレートを備えたコースレイアウト、砂漠特有の細かい砂がコース上を舞うコンディションなど、エンジンにはかなり過酷なコースと言えるだろう。

 走り初めとなった午前中のフリー走行では、どのドライバーもコース習熟が最初の作業となった。このため第3ドライバーに限らず多くのレギュラードライバーが、10周以上の周回をこなす。トップはフェラーリのM・シューマッハ。B・A・R Honda勢は、デビッドソンがコンマ8秒遅れの3番手に付け、バトン5番手、佐藤は10番手と、予定していたプログラムを順調に消化したばかりか、タイムも3台揃ってトップ10入りと、好調な走りを見せた。


 湿度が25%しかないため過ごしやすく感じるが、日差しは相当に強い。午後のセッションでは、開始早々にK・ライコネン(マクラーレン)が、そして後半にはルノーのJ・トゥルーリがエンジンが原因と思われるトラブルでストップ。もしもエンジン交換を行なった場合には、自動的に決勝グリッドが、10番手落ちることになる。さらにジョーダンのN・ハイドフェルドもコース上で止まってしまったほか、グリップ不足のせいか、コースアウトやスピンするマシンが続出した。
 セッション中盤、佐藤の前を行くF・アロンソ(ルノー)のマシンのリアタイヤがバースト。佐藤のマシンは、その際に飛散したパーツを拾ってしまい、コースをはみ出してしまう。ピットインを余儀なくされ、フロンサスペンションやフロアに挟まったゴミの掃除を行なった結果、セッション後半の周回時間をロスしてしまった。デビッドソンも、セッション後半に左リアをパンクするトラブルに見舞われたが、敏速なピット作業を行いセッション終盤にトップから僅か100分の4秒遅れの3番手タイムをマーク。マクラーレンのD・クルサードもデビッドソンと同じ場所でパンクさせてスピンするなど、タイヤトラブルも多発したセッションとなった。トラブルフリーのバトンは、トップからコンマ4秒遅れの7番手タイム。セッション途中で緊急ピットインを余儀なくされたチームメイトの佐藤は12番手だった。トップは、フェラーリのR・バリチェロだった。

●中本修平 エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development
「総じて3人のドライバー共に良い1日でした。周回数も数多くこなすことが出来ましたし、その結果色々なことを試すことが出来ました。このバーレーンサーキットは、どのチームにとっても初めてなので、少しでも多くのデータを集めることはとても重要なことです」




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